マスク

マスク

 朝と夜の散歩を日課にしている。かれこれ15年以上、愛犬のために続けている。1日およそ1時間、歩いており、おかげで健康そのもの。近ごろ歩く距離が減ったが、高齢の愛犬を気遣ってのこと。晴れた日の早朝は空気も新鮮で、つい歩く時間も長くなる。マスクは、していない。これだけは、ずっと変わらぬ日常だった。

 新型コロナウイルス感染対策では当初から、屋外で十分に距離を保てばマスク着用は必ずしも必要ではない、と言われてきた。愛犬のリードは約2メートル。他人が近づけば、臆病かつ攻撃的な愛犬が、黙っていない。しつけもできず、恥ずかしさは募るばかりだが、自動的に社会的距離になっていた。われながら素晴らしい、と思っていた。

 それでもコロナ禍の約2年間、道で擦れ違うご近所さんは、犬の散歩中も、ジョギング中も、ほぼ100%マスク姿。開放的な気分で歩く当方に対し、いぶかしそうな視線を向ける人もいた。「みんなマスクをしているのに」と、目は口ほどにものを言うのを感じた。同調圧力が何とも息苦しい。

 政府がマスク着用の考え方をまとめ、5月20日に発表した。定着しつつあるが、国に言われなければ、判断できない内容だろうか。マスク着用は義務化されたことはなく、有効だから各自で取り組む対策。最近は屋外でマスクを外す人も増え、大声であいさつされることもある。散歩中もマスクをしようかなと、真剣に考えている。(金)

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