苫小牧工業高サッカー部が1980年以来42年ぶりの高体連全道切符を獲得、14日から網走市で始まる全道大会に向けて調整している。悲願の全道進出、イレブンの思いは熱い。
5月24~27日、室蘭市で行われた室蘭支部予選で3位。準決勝では強豪の大谷室蘭に堅い守りを見せて延長に持ち込んだが惜しくも0―1で敗れた。続く3位決定戦も北海道栄と延長戦にもつれ込む接戦となったが、1―0で勝利。全道の出場を決め、歴史に新たな一ページを刻む大会となった。
全道の舞台に立つことができなかった42年間の室蘭支部予選は、大谷室蘭や駒大苫小牧などの強豪が上位を独占、私立校の台頭が目立っていた。
チームは春先から守備を中心に強化。今年の3年生の攻撃力を生かしながら守備に焦点を当てて練習を組み立てた成田浩監督は「守りからボールを全員で前に運ぶサッカーができてきた」。今年の4月は新型コロナウイルスの影響で公立校の練習試合実施は認められず、実戦経験を積むことができなかった。「試合の回数をこなすことができなかったが、よく結果を出した」と選手をたたえた。
主将を務めるDF浜野雄馬(3年)は、常に自分たちのサッカーができるチームを―と先頭に立って仲間をけん引。今のチームを「大量得点の華々しい勝利ではなく、どんな形でも勝利をもぎ取る泥くさいサッカーで粘り強いチーム。全員で力を合わせて勝利をつかむ」と胸を張る。
全道大会の1回戦は札幌東と激突する。浜野は「自分たちのサッカーをする。まずは一つ一つの試合で勝つことを目標に楽しんでプレーしたい」と意気込んでいた。
24チームが出場する全道大会には、東胆振から室蘭支部優勝の駒大苫も出場、札幌第一と対戦する。




















