【ロンドン時事】12日に米ニューヨーク州で行われた陸上のコンチネンタルツアー・ゴールド男子110メートル障害で、デボン・アレン(米国)が世界歴代3位の12秒84(追い風1.6メートル)をマークして優勝した。4月に米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)のイーグルスとワイドレシーバー(WR)として契約した「二刀流」ハードラーは、世界新記録樹立を視野に入れている。
世界歴代2位の12秒81を持つグラント・ホロウェー(米国)に先行されても焦らなかった。8台目付近で抜き去り、一気に突き放した。2012年にアリス・メリット(米国)が出した世界記録の12秒80に0秒04と肉薄。世界陸連サイトなどによると、「きょうは世界記録を塗り替えると思っていた。別のレースを待たないとね」。自信たっぷりに言った。
昨夏の東京五輪で4位に入賞した27歳。週4日はNFLのイーグルスでチーム活動を行い、残りの3日は陸上のトラックで練習するハードな日々を送る。2週間前には新型コロナウイルスに感染。「7~10日間、足を休めたのがよかった」と前向きに振り返った。
今月下旬の全米選手権、さらに7月に米オレゴン州で開催される世界選手権に向けて、陸上の比重を高めていく予定。「中途半端にはしたくない。フットボールに集中すればよかった、なんて後悔したくない。逆もしかり」。NFLのシーズン開幕前に、まずは陸上の世界王者になるつもりだ。

















