知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、国土交通省は14日、運航会社「知床遊覧船」の事業許可取り消し処分に向けた聴聞を実施した。同社は「事故の責任は国にもある」とする陳述書を提出。同省は「内容を精査し、速やかに処分を行う」としており、近く正式に取り消しを決定する。
許可取り消しは、海上運送法に基づく処分の中で最も重く、事故を受けた取り消しは初となる。
聴聞は処分に先立ち、事業者側に釈明の機会を与える手続きで、同省北海道運輸局で行われた。同社は事前に陳述書を提出しており、桂田精一社長は聴聞に出席しなかった。
北海道運輸局によると、桂田社長は陳述書で「事故の責任が知床遊覧船のみにあるのはおかしい。監督官庁である国にもある」と不服を訴えた。特別監査で判明した法令違反の一部についても反論したという。
同省は、事故翌日の4月24日から1カ月間、同社への特別監査を実施した。荒天が予想される中、運航基準に反する可能性が高いにもかかわらず出航を決めたほか、運航管理者に選任された桂田社長について「3年以上の実務経験」の要件を満たすと虚偽申告するなど、複数の法令違反が判明した。
ロシア側にDNA試料送付 国後島2遺体の身元確認へ
観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、北方領土・国後島で見つかった男女2遺体のDNA型鑑定を行うため、第1管区海上保安本部(小樽市)が行方不明者の家族から試料の提供を受け、ロシア側に送付していたことが14日、同本部への取材で分かった。
同本部などによると、送付したのは9日。同本部は早急なDNA型鑑定を求めているが、実施時期は未定という。行方不明者のDNA型と一致すれば、遺体の引き渡しを求める。
国後島では5月6日に女性の遺体が発見された。同19日にも男性の遺体が発見されたとロシア側から連絡があり、政府が外交ルートを通じて情報収集していた。
















