女子100メートルハードルで納村琉愛(道栄3年)がV―男子走り幅跳び・中尾2位、女子やり投げ・小熊3位〔高体連陸上〕

女子100メートルハードル決勝で好走する道栄の納村(中央)=14日、釧路市民陸上競技場

 第75回北海道高校陸上競技選手権大会が14日、釧路市民陸上競技場で開幕した。初日は男女10種目の決勝が行われ、女子100メートルハードルの納村琉愛(北海道栄3年)が13秒76で優勝。男子走り幅跳びでは、中尾泰思(同)が7メートル19で2位となった。
 女子やり投げの小熊美香莉(苫小牧東3年)は38メートル23で3位入賞を果たした。
 全国高校総体(8月3~7日、徳島県鳴門市)出場を懸けた一戦。17日を最終日とする4日間で男女のフィールド、トラック計41種目が行われる。男女競歩、女子三段跳びなど一部を除く各種目6位までが全国切符を獲得する。
 関係分の決勝結果は次の通り。
 【男子】
 ▽400メートル (6)清水徹(北海道栄)50秒26(8)スコットリアム音央(同)51秒81▽1500メートル (8)雪田圭将(北海道栄)4分5秒49(13)鼻野木悠翔(同)4分15秒21▽走り幅跳び (2)中尾泰思(北海道栄)7メートル19(4)伊藤陽楼斗(同)7メートル04(5)三浦颯太(同)6メートル95
 【女子】
 ▽100メートルハードル (1)納村琉愛(北海道栄)13秒76▽ハンマー投げ (1)長田姫奈(静内)39メートル91▽やり投げ (3)小熊美香莉(苫小牧東)38メートル23

―納村、けが 乗り越え成長
 道栄の納村が連戦の疲れをもろともせず快走した。予選こそ14秒28で「少しやばいかな」と調子に首をかしげたが、続く準決勝で追い風参考の13秒83と一気にタイムを上げて手応えをつかんだ。
 決勝ではU20日本選手権(9~12日、大阪市)でマークした自己ベストを0秒12更新。「いい風が吹いてくれたので、何とか自己ベストを出したかった。満足です」と相好を崩した。
 昨年は右足のけがで個人戦の高校総体出場をかなえられないなど、苦しい日々を過ごした。傷が癒えた冬場に下半身を中心とした筋力トレーニングでパワーアップ。今季はもう一つの主要種目100メートルと合わせ、好記録を連発している。
 「去年我慢した分、爆発できてる」と毎回のレースが待ち遠しい。15日には100メートルを控える。「安定して11秒台は出せているので、連戦の疲れはあるけど11秒8台を狙いたい」と個人2冠目を見据えた。

―中尾(道栄3年)連戦の疲れ はねのける
 U20日本選手権で高校年代最高位の6位入賞を果たした道栄の中尾が苦しみながらも2位を確保した。
 連戦の「疲れは言い訳にできないけど、体が重かった」と5回目の跳躍を終え7メートルと日本選手権でマークした7メートル41、自己記録の7メートル46には程遠かった。
 他選手の記録が伸び悩む中、5回目に大会連覇を達成した井倉(函館工業)が追い風参考ながら7メートル33の好記録。「いい流れをつくってくれたので、自分も続こうと思った」と最終6回目にようやく実力の片りんを見せ、順位を一気に上げた。
 同じ苫小牧光洋中出身の伊藤(3年)、成長著しい後輩の三浦(2年)=苫小牧啓明中出=と共に高校総体でさらなる飛躍を誓う。「2人と切磋琢磨(せっさたくま)しながら、全国1位を狙いたい」と意気込んだ。

―小熊(苫東3年)2年連続全国へ
 2年連続の高校総体切符をつかんだ苫東の小熊。予選1組で35メートル95をマークして1位通過すると、決勝では3回目の投てきで38メートル台に乗せた。前回大会5位から二つ順位を上げ「ベストではないけど、まずまず。ほっとした」と笑みをこぼした。
 4月の室蘭市で開催された記録会で38メートル32と自己新をマークするも、その後は伸び悩み、5月の支部予選では32メートル64で2位。集大成の年とあって「緊張して投げ急いでいた」と振り返る。
 前回高校総体は予選敗退だった。45メートルの決勝通過記録が設定されるハイレベルな一戦に向け、「やり先の向きや体の開きの早さを修正して、力を出し切れるようにしたい」と語った。

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