選挙戦折り返し 両候補、支持拡大へ訴え 苫小牧市長選

選挙戦折り返し 両候補、支持拡大へ訴え 苫小牧市長選
支援者とグータッチを交わす岩倉氏=14日午前(右)、有権者に選挙用ビラを配る西村氏=14日午前

 19日投開票の苫小牧市長選は15日、折り返しを迎えた。5選を目指す現職の岩倉博文氏(72)は精力的に企業訪問などをこなし、新人の西村俊寛氏(61)=届け出順=も14日から遊説を始めた。ただ、候補が街頭で演説する機会などはほぼなく、選挙戦は盛り上がりを欠いたまま後半戦に入る。

岩倉氏「油断せず」 市内遊説 精力的に

 岩倉氏は、12日の第一声後、市内全域を遊説。13日は東部地区、14日は西部地区を選挙カーで精力的に回り、支持の拡大を図っている。有権者に4期16年の実績をアピールし、市財政基盤のさらなる強化や良質な雇用の創出など政策を訴えている。

 14日に訪れた市糸井の企業では、支持者ら約50人を前に演説。これまで財政の健全化に努め、行政改革の推進によって約200億円の財政効果があったと説明した。「公共施設に指定管理者制度も導入してきたが、民間の知恵を生かせば施設の使い勝手も良くなる。もっと取り組まなければならない」と強調した。

 また、設備投資に意欲のある企業が苫小牧市へ相次いで進出している現状を説明し、「雇用を創出し、若い人たちがこのまちでチャレンジできる場をつくりたい」と力説。「もう1期(市長を)やらせてもらい、次の世代にバトンタッチしたい」と述べた。

 選挙活動は、新型コロナウイルス感染防止に配慮しながら進めている。支援者との握手は控えてグータッチを交わし、屋外での演説の際は、集まった人たちとの距離を十分に確保。企業訪問時のあいさつなども短時間で済ませるようにしている。

 15日以降も市内全域で遊説を続け、20年先を見据えたまちづくりの公約を伝え、支持を呼び掛ける。岩倉氏は「一定の手応えを感じているが、油断せずに最後まで頑張りたい」と気を引き締めた。

西村氏「選挙に行って」 ビラは手渡し心掛け

 西村氏は14日までフェイスブックの開設など、準備作業にほぼ追われてきた。自家用車を急きょ選挙カーに仕立てたが、運転中はマイクを握れないため、拡声器を後部座席に固定したり、訴えを録音したりと時間がかかり、14日午後に遊説をようやく開始した。

 ポスターは市内商業施設などのコピー機で、1枚60~80円で自ら印刷している。公費で1枚につき上限1753円、304枚を作成できるが使わず、「金額が20倍も違う。差はどれほどあるのか検証し、考えるきっかけにするためにも、やってよかった」と話す。

 13日は市役所前で1カ所、14日は6カ所の掲示板を訪れ、自ら貼った。公約を列記した選挙運動用ビラを携え、道行く市民に手渡すよう心掛けており、13日は10人弱、14日は20人弱に配ったという。「相手からの感触はとてもいい」と笑顔を見せる。

 政党などの支援を受けていないが、立憲民主党苫小牧支部、共産党苫小牧地区委員会の幹部と会い、自身の公約について説明した。立憲は自主投票の見通しだが、共産は「岩倉氏に投票しない」「棄権しない」と呼び掛け、西村氏を事実上支援する方針だ。

 西村氏は「特定グループの支援は受けないし、自分から支援を求めることもないが、個人として支援していただくのは大歓迎」と説明。「『自分に投票して』とは言わない。『選挙に行って』と訴えたい」などと独自の選挙活動を繰り広げている。

候補者の主な公約

岩倉氏

・旧苫小牧駅前プラザエガオ問題解決に向け、駅前再開発計画(ビジョン策定)に着手。

・IR(カジノを含む統合型リゾート施設)の誘致活動継続。

・アフターコロナを見据えた経済再生、商店街のキャッシュレス化支援など。

西村氏

・旧苫小牧駅前プラザエガオ問題は何も知らない私が聞き取りから始め、ウィン・ウィンの和解を探る。

・IR、カジノは市民個人の生活基盤を破壊する可能性があるので招致しない。

・世界コロナ会議の招請。能動的かつ積極的なコロナ対策の体制づくり。

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