苫小牧市長選が終わったと思ったら、すぐに参院選で有権者も慌ただしい。長期間疲弊感を拭えない日本はとても健全とは言い難く市政についても、国政についても誰しも物申したいことの一つや二つはあるはずだ。それならば自然と選挙への関心も高まっていくものだと思うが、各級選挙の投票率は低下の一途。急転直下の市長選に関しては「知らなかった」という人もいた。
22日に公示された参院選では物価高対策や国際情勢の緊張を踏まえた安全保障政策、新型コロナウイルス対応、憲法改正などが争点。岸田文雄首相の8カ月間の政権運営に審判が下る。北海道選挙区(改選3)には、12人が立候補。現有議席は自民党1、立憲民主党2で2議席獲得を目指す両党に他陣営が絡む構図だが、政策以前にその顔触れがどのくらい有権者に浸透しているのだろうか。
各社の世論調査を見ると、選挙への関心は十分に高まっておらず「入れたい党がない」「政治や暮らしが変わるとは思えない」といった声もよく聞く。しかし、投票所に背を向けていては変わるものも変わらない。シルバー民主主義の弊害も指摘される中、若者の声が届く政治の実現には若者の一票の積み重ねが欠かせない。党などが国民のためと訴える政策について実効性はもちろん、誰が誰がためにどんな支援をしようとしているのかを見極めたい。暮らしを少しでも良い方向に導く意思を持って。投票日は7月10日。(輝)









