苫小牧市内の小学校は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため2年間中止していた虫歯予防の「フッ化物洗口」を今月から順次、再開させる。約20年の取り組みで一定の成果が確認されており、多くの学校が3年ぶりの本格実施に先立ち、水を使った洗口の練習を重ねている。
市は2012年度、小学生を対象としたフッ化物洗口を始め、15年度から市内全小学校に導入している。
12年度時点では、市内の12歳児の1人当たりの平均虫歯本数は1・84本と全道平均値(1・5本)よりも多かったが、16年度には1・06本となり、全道平均(1・1本)を下回った。その後も減少傾向にあり、コロナ禍でフッ化物洗口を休止した20年度が0・89本、21年度は0・79本となっている。
一方、全国平均も年々減っており、20年度は0・68本。苫小牧歯科医師会学術担当の松井徹理事は、フッ化物洗口の取り組みによる一定の成果を認め、「苫小牧はまだ全国平均よりも多いが、格差は縮小している」と強調する。
ただ、今後については「う蝕(虫歯)歯数が増加する可能性がある」と指摘。「2年間フッ化物洗口をできなかったことや、コロナ禍で学校での給食後のブラッシングができなくなったことなども影響してくるかもしれない」と心配する。
市はフッ化物洗口再開に向け、洗口や製剤の管理方法を明記したマニュアルを今年2月に作成し、各小学校に配布した。
豊川小(髙城哲校長、児童数333人)は10日、水を使った練習を始めた。毎週金曜日の午前8時10分~20分に行う予定で、6月中を練習期間とし7月1日以降、フッ化物でのうがいをスタートさせる。6年の楓康佑さん(11)は「毎日きちんと歯を磨いているので虫歯はない。3年前にもやっていたので覚えている」と語った。
緑小(森田芳明校長、同486人)は23日に水を使った練習を行い、30日から本格実施する予定だ。
松井理事は「(フッ化物洗口は)4歳ごろから14歳ごろまで継続することが、う蝕予防に最も効果的」と説明。「今後、対象を保育園・幼稚園から中学校まで広げていく必要がある」と話している。
フッ化物洗口は、フッ化物の水溶液10ミリリットルほどを口に含んで1分間「ぶくぶくうがい」をする虫歯予防法。フッ化物は歯のエナメル質の結晶に組み込まれ、丈夫な結晶をつくるとともに酸への抵抗性を向上させるとし、厚生労働省や道が推奨している。
















