出入国手続きスムーズに 国際線再開に向け体制整備 税関で電子申告ゲート、検疫はアプリ導入 新千歳

新たに導入の電子申告端末。操作中に顔写真が撮影される

 新千歳空港で国際線の運航再開に向けて、出入国手続き「C・I・Q(税関・入管・検疫)」の体制整備が着々と進んでいる。税関は電子申告ゲートの運用開始を、検疫はアプリによる手続きの簡略化「ファストトラック」の導入を予定。新型コロナウイルス感染症の水際対策が大幅に緩和される中、よりスムーズな手続きで混雑防止を図り、利用客の利便性を高めようと準備している。

 函館税関千歳税関支署は「電子申告ゲート」を入国検査場で運用する。東京五輪・パラリンピックに合わせ、2020年7月にゲート4カ所、電子申告端末12台が導入されたが、同3月からコロナ禍で国際線の定期便はゼロが続き、これまで使ったことはなかった。

 旅行客が入国する際はこれまで、紙の携帯申告書に必要事項を記入し、対面式の検査台でパスポートを提示して手続きしたが、中華圏の旧正月春節などで旅客が増えると長蛇の列が生じていた。

 電子申告ゲートは、事前にスマートフォンで専用アプリを入れ、必要事項を入力してQRを作っておけば、端末にパスポートとスマホをかざすだけで手続きが終わる。その操作中に顔写真も撮影され、電子ゲートを顔認証で通過できる。

 日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語の5言語に対応しており、同支署の山口哲也統括監視官は「便が集中した時は手続きに数十分かかったが、電子申告だとスムーズに通過できる。コロナ対策にも効果がある」とアピールする。

 厚生労働省は羽田など国内5空港で運用しているアプリ「ファストトラック」を、国際線再開に向けて新千歳にも導入する方針。小樽検疫所千歳空港検疫所支所は、アプリを使えば入国で時間がかからないよう、入国検査場の動線を区分けするなど準備してきた。

 アプリをスマホに入れ、事前に質問書、誓約書、ワクチン接種証明書、検査証明書を登録すれば、書面の審査や提出が不要になる。感染リスクの低い国からの入国で、登録内容に不備がなければ画面は「青色」か「緑色」に変わり、その画面を検査官に示せばよい。

 同支所の林一也庶務課長は「ファストトラックを使ってもらえば、スムーズな入国が可能になる。『青色』であれば手続きそのものは2~3分で終わる」とアピール。出国前72時間以内の検査証明書を登録していないと画面が「黄色」になり、検疫で検査証明書の提示が必要になる。

 同支所は国際線の定期便ゼロの間、航空自衛隊千歳基地に所属する政府専用機が運航されるたび、自衛官の検疫手続きを担っており、制限区域内のコロナ検査などノウハウも積んできた。国際線再開に併せ職員約20人体制を50~60人体制に増やす予定で、研修を積んで再開に備えている。

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