水揚げ日本一を誇る苫小牧産ホッキ貝の2021年度漁(漁期は7月~翌年4月)は、水揚げ量が前年度比約1割増の868トン、水揚げ高は2割以上増の約3億8600万円に達した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で19、20年度と低迷した取引価格も、21年度は対策や販売強化などが奏功し、1キロ当たり平均卸売単価(税抜き)が445円と「コロナ前」の水準にV字回復した。
苫小牧漁業協同組合のまとめで、金額は税抜き。平均単価は前年度比59円高で、2年ぶりに400円台に回復。コロナ前の18年度(422円)と比べても23円高となった。内訳は夏ホッキ(7~11月)が454円、冬ホッキ(12月~翌年4月)が435円。特に冬ホッキは前年度比83円高で、4年ぶりの400円台を記録した。
苫小牧産ホッキはコロナ禍の影響で、関東圏の飲食店を中心に需要が減り、平均単価も低迷したが、21年度の回復について苫小牧漁協は「漁業者、仲買人、漁協など一丸で対策した成果」と強調する。価格対策の出荷調整、資源量増大の取り組みによる漁獲枠の拡大、地産地消の推進、ブランド力の強化や維持を意識した買い支えなどで、「コロナ禍から脱却できた」と分析する。
価格対策では、19、20年度に行った計画的な休漁日を21年度は設けなかったが、品薄感で価格がある程度回復した際に出荷する意識が漁業者に定着。21年度もコロナ感染が拡大した昨年9月、今年2月などに価格が下落したものの、出漁する漁船を半数にするなど、市場をにらみながら戦略的に出荷した。
ブランド力向上や販売拡大に向けては昨年、水産エコラベルの国際認証「マリン・エコ・ラベル(MEL)」を取得し、同漁協が出荷・販売するホッキ貝の箱にシールを貼ってPR。コンビニエンスストア大手セブン―イレブン・ジャパン(東京)による「ほっき飯おむすび」の全道販売、マルトマ苫小牧卸売(西田浩一社長)のレトルトカレー・シチュー新発売など、地元の消費者が気軽に味わえる機会も増えた。
苫小牧沖では漁協の徹底した資源管理が奏功し、ホッキ貝の生息量も右肩上がりという。漁協が21年度事業で取り組んだ加工品開発も、22年度中には成果を披露できそうだ。7月の22年度漁スタートに向けて漁協は「コロナの厳しさは続くと思うが、積極的に資源を活用しながら、販路や個人消費の拡大に取り組む」と話している。



















