38年ぶり有形文化財指定目指す 植苗タプコプ遺跡出土の2点 市、審議着手

38年ぶり有形文化財指定目指す
植苗タプコプ遺跡出土の2点 市、審議着手
タプコプ遺跡から出土した遺物の文化財指定に向けて審議する委員ら

 苫小牧市は1日、タプコプ遺跡(植苗)から出土した遺物2点について、市指定有形文化財指定に向けた審議に着手した。指定が実現すれば、1984年に指定された民俗文化財の「勇武津不動及び奉納品7点」以来、38年ぶりの市指定文化財の誕生となる。

 同日、市役所第2庁舎で開かれた2022年度文化財保護審議会の初会合で、事務局(市生涯学習課)が指定を諮問されている1983年に同遺跡から出土した「クマ意匠」付浅鉢形土器と「鉄製品」の2点について説明した。

 土器はボウルの形をした器で、クマが四足を大きく広げ、土器の中をのぞき込むように形取られている。鉄製品は台座の石に鉄片が付着した墓の副葬品。

 初会合には委員7人が出席し、審議会会長の北海道大学アイヌ・先住民研究センターの蓑島栄紀准教授は「土器はクマへの信仰や精神を理解する資料として、鉄製品は道外との交易について知る上で価値が高い」と指摘。市美術博物館の岩波連学芸員は「指定を受け、貴重な資料について広く知ってもらうきっかけになれば」と述べた。

 市教育委員会は今年3月、両遺物を市指定文化財候補に選定。同月、文化財指定について同審議会への諮問を定例教育委員会議に提議し、承認されていた。

 同審議会の次回会合は11月上旬を予定。今年度内の市教委への答申を目指す。

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