全国有数の激戦区となる参院選道選挙区(改選数3)は10日の投開票まで、あと3日に迫った。自民党の現職と新人、立憲民主党の現職と新人の4候補が最終盤まで激しいつばぜり合いを展開中。両党とも党首、幹部級が続々と本道入りし、総力戦の様相を呈している。各陣営では組織の引き締めのほか、大票田・札幌をはじめ都市部の無党派層の獲得でボーダーライン突破を狙っている。
■自民党
「大激戦区の北海道。自民党と公明党を、何としても勝ち抜かせてほしい」
ラストサンデーとなった3日。札幌市中央区の大通公園で真夏のような西日を浴びながら、党総裁の岸田文雄首相はこう声を振り絞り、支持拡大を訴えた。
3選を目指す長谷川岳氏と、国政カムバックを狙う船橋利実氏は、全道各地での遊説を精力的にこなしている。長谷川氏に知名度で劣る船橋氏への組織票の「傾斜配分」が、前回(2019年)に続く「2議席奪取」の最大のカギを握る。巨大組織・創価学会を支持母体とする公明党は2人を推薦。鈴木宗男参院議員が代表を務める地域政党「新党大地」は、船橋氏のみを推薦する構図だ。
首相に続き4日には、茂木敏充幹事長も本道入り。札幌市内のホテルに約60団体とされる自民党の友好・支持団体の幹部を集め、緊急会合を開いた。
終了後、記者団の取材に応じた茂木幹事長は「長谷川さんは現職でいい戦いができているのではないか。船橋さんはボーダーにあるということで、ぜひ重点的に支援をとお願いした」と話した。最終盤に組織の引き締めに入っている。
■立憲民主党
道産子の党首、泉健太代表は公示後初めて、ラストサンデーの3日に本道入りした。札幌市中央区の大型書店前で、こう声を張り上げた。
「あと一押し。もう一押しが必要だ」
3選を狙う徳永エリ氏と、元衆院議員で国政復帰を目指す石川知裕氏は、道内各地で街頭演説を活発化させている。連合北海道の推薦を受ける徳永氏は農政改革を強く訴えて遊説。陣営では官公労主体の旧総評系を中心とする組織の引き締めに入っている。連合推薦から外れた石川氏は、地元十勝の連合が支援するものの、大きな支持母体はなく、女性議員や上田文雄前札幌市長ら複数の勝手連組織が活動。今期で引退する鉢呂吉雄参院議員が全面支援しているほか、れいわ新選組の推薦も受ける。
党首に続き4日には小川淳也政調会長も来道し、札幌市中央区で街頭演説を行って自民1強政治の弊害を熱く訴えた。終了後、記者団の取材にこう語った。
「横一線で誰が通っても、落ちてもおかしくない。この石垣(北海道)が崩れたら、日本中が崩れるくらいの思いだ。2人当選へ向け頑張る」
■共産党
「衆院で一緒に仕事をしてきた。論戦力は抜群。ハートも熱い。この素晴らしい政治家を、今度は参院で活躍してもらおうじゃありませんか」
6月27日に本道入りした志位和夫委員長は、札幌・大通公園での街頭演説で、支持者に呼び掛けた。終了後、記者団の取材に「猛追している」と話した。
党が擁立した元衆院議員の畠山和也氏は、全道で政策主導の運動を展開している。3年前の前回も出馬し、約26万票を得票して次点に食い込む健闘を見せた。「今度こそ」と陣営の士気は高まる。
■国民民主党
「私たちは改革中道のど真ん中。右でも左でもない。国民の暮らしが良くなり、不安が消えれば本望。対決よりも解決の政治を貫く」
6月24日の札幌・大通公園。擁立した臼木秀剛氏支援のため、本道入りした玉木雄一郎代表は街頭演説でこうぶち上げた。
連合北海道が推薦する臼木氏は、民間労組中心の旧同盟系が支持母体。知名度アップを目指し、精力的に全道各地で街頭に立つ。自動車総連など4産別組織が擁立した比例代表4人の候補と連動した選挙戦で、比例票の掘り起こしも狙う。
■諸派・少数政党
NHK党(N党)の斉藤忠行、石井良恵、浜田智各氏のほか、参政党の大村小太郎氏、新党くにもりの沢田英一氏、幸福実現党の森山佳則氏も独自の運動を展開し、支持拡大を目指している。7日にはN党の立花孝志党首も来道し、JR札幌駅南口広場で街頭演説を予定している。
■参院選道選挙区の候補者(敬称略、届け出順、立憲は立憲民主党、国民は国民民主党、N党はNHK党、参政は参政党、くには新党くにもり、幸福は幸福実現党)
大村小太郎(36)参政・新
船橋 利実(61)自民・新
浜田 智(59)N党・新
斉藤 忠行(30)N党・新
沢田 英一(69)くに・新
畠山 和也(50)共産・新
長谷川 岳(51)自民・現
森山 佳則(55)幸福・新
臼木 秀剛(41)国民・新
徳永 エリ(60)立憲・現
石川 知裕(49)立憲・新
石井 良恵(61)N党・新
















