北海道栄高校柔道部が、6月23~25日に帯広市で開かれた第72回北海道高校柔道大会で好成績を挙げた。男子73キロ級の松岡賢汰主将(3年)=登別鷲別中卒=が優勝し、全国高校総体(8月6~10日、松山市)切符を獲得。男子団体では3位となり、準優勝した2009年以来12大会ぶりの入賞を果たした。
道内各支部の予選会を勝ち抜いた精鋭が集う、各部門1枠の高校総体切符を懸けた一戦。男子73キロ級は56人によるトーナメント。団体には23校が出場し、8組の予選リーグと各組上位2校による決勝トーナメントを繰り広げた。
73キロ級の松岡は「勝つつもりではいたけど、ここまでできるとは思っていなかった」と自身もびっくりの快進撃を見せた。初戦の2回戦、3回戦は難なく突破。準々決勝では優勝候補筆頭の鳩間賢信(札幌山の手)と当たった。
鳩間は今年3月の全国選手権(東京都)でベスト16入り。21年の前回大会では3回戦で当たり1本負けを喫していた。
試合開始早々に技ありを取られた。畳に足を滑らせ体勢を崩したことが原因。「正直焦った」が、そこから驚異的な粘りを見せると試合終盤に絶対的な自信を持つ寝技に持ち込み、大逆転の一本勝ちを奪った。
勢いそのままに準決勝、延長戦にもつれた決勝を一本勝ち。中学まで全国出場など目立った成績はなし。それでも日々の練習から大柄な相手に果敢に挑み、自主練習など研さんを欠かさない努力家。堤士郎監督は「やり続ける大切さを見事に体現してくれた」とたたえた。全国に向けては「まずはベスト8を狙いたい」と上位をにらむ。
団体では松岡をはじめ、小林洋斗(3年)=苫小牧光洋中出=、水嶋海斗(同)=蘭越中出=の最上級生3人が躍動した。先鋒(せんぽう)に小林、次鋒に松岡を配置した先手必勝の布陣で挑み、予選リーグで強豪札幌山の手を3―2で見事撃破。「関係者全員が九分九厘山の手が勝つと思っていた」(監督)番狂わせを演じると、1位通過した決勝トーナメント2回戦では恵庭南に3―2で競り勝った。
小林は「先鋒はチームの流れをつくる大事な立場。とにかく勝ち切ろうと思った」と胸を張る。落とせばチームの負けが決まりかねない大将戦を担った水嶋は「小林、松岡の2人が勝ってくれて、自分もやれるんだという気持ちにさせてくれた」と笑みをこぼした。




















