日本高校野球連盟が春の選抜大会の出場校選考過程を明確にするため、新たに「大会綱領」「選考ガイドライン」を作成した。
選抜大会の出場校選考基準はよく話題になる。最近問題になったのは東海地区。昨秋の東海大会でベスト4の大垣日大(岐阜)が選ばれ、準優勝の聖隷クリストファー(静岡)が落選。選考委員は「大会成績よりもチームの実力を重視」と説明、投手力や選手個々の力量などを選考理由に挙げた。
同様の事例は過去にもあった。2017年の四国大会では、優勝の明徳義塾(高知)、準優勝の英明(香川)、4強の松山聖陵(愛媛)が選ばれ、残り1枠は2回戦敗退の高知(高知)が滑り込んだ。09年の東北大会では、準決勝敗退の花巻東(岩手)が選ばれ、準優勝の一関学院(同)が漏れた。選考の「逆転現象」にはいつも、後味の悪さが残った。
センバツ改革検討委員会で協議された大会綱領では「選抜大会は招待試合であり、秋季大会は参考資料になるが、予選ではない」と明示。選考ガイドラインでは「秋季大会の結果と内容の総合的な評価」「複数学校の評価が並んだ場合の地域性考慮、府県大会よりも地区大会を優先して評価する」ことなどを定めている。
結果で見るなら、夏と同じように予選にすればいい。結果以外の要素が選考に絡むのがセンバツの妙味だが、分かりやすくなるのは歓迎。(高)









