寝台列車がゲストハウスに 市民の力で「北斗星」復活 北斗市

宿泊施設として開業した寝台列車「北斗星」の車両=4月22日、北斗市

 かつて上野―札幌間を運行していた寝台列車「北斗星」がこのほど、北斗市でゲストハウスとして復活した。列車は解体予定だったが、市民がクラウドファンディング(CF)で資金を集めて一部を保存。「また泊まりたい」というファンの声を受け、宿泊施設として再出発した。

 北斗星は青函トンネルが開通した1988年に運行を始め、本州と北海道をつなぐ「足」として広く親しまれたが、北海道新幹線の開業を前に2015年、運行を終えた。名前にゆかりを感じた北斗市商工会青年部の沢田導俊さん(42)ら有志3人が、解体予定の列車を守ろうと16年にCFで資金を募ると、800人以上から計約1600万円が集まった。

 沢田さんらは北斗星の車両2両をJR北海道から購入し、17年に市内の広場に設置した。年間1万人を超える見学客が全国から訪れ、車内に置かれたノートには「残してくれてありがとう」などと喜びの書き込みが寄せられた。

 「北斗星にまた泊まりたい」。ファンからの熱望の声を受け、沢田さんらは自らの手で列車を修繕し、今年4月にゲストハウスとして開業した。列車内の客室7部屋には最大で14人泊まることができ、当時使われたシャワー室も使えるようにした。列車の正面には、北斗星を眺めながら宿泊できるトレーラーハウスも2台設置した。

 8月中旬からは、手ぶらでジンギスカンが楽しめる場所を設け、テントサウナや電動自転車も今後導入する計画。得た収益は全て維持費に充てる考えだ。

 沢田さんは「鉄道ファン以外の方にも泊まってもらい、列車の歴史を感じてほしい」と呼び掛ける。「北斗星をきっかけに、北斗市のことも知ってもらえれば」と笑顔を見せた。

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