女子 やり投げ 北口3位 メダル獲得 男子400リレー、決勝進めず 世界陸上

女子 やり投げ 北口3位 メダル獲得 男子400リレー、決勝進めず 世界陸上
銅メダルを獲得し、笑顔の北口=22日、米オレゴン州ユージン(時事)

 【ユージン(米オレゴン州)時事】陸上の世界選手権第8日は22日、米オレゴン州ユージンで行われ、女子やり投げ決勝で、予選で全体トップだった北口榛花(JAL)は63メートル27で銅メダルを獲得した。武本紗栄(佐賀県スポーツ協会)は11位だった。

 400メートルリレー予選の男子で、3大会連続の表彰台が懸かっていた日本(坂井、鈴木涼、上山、柳田)はバトンパスの違反で失格となり、決勝に進めなかった。女子の日本(青木、君嶋、児玉、御家瀬)は43秒33の日本新記録をマークしたものの、1組7着で敗退した。

 女子35キロ競歩で園田世玲奈(NTN)は2時間45分9秒で9位。男子棒高跳び予選の山本聖途(トヨタ自動車)は5メートル65で決勝進出を逃した。

 第7日の21日には、男子やり投げ予選で、ディーン元気(ミズノ)は今季自己最高の82メートル34をマークし、全体7位で23日の決勝に進んだ。小椋健司(栃木県スポーツ協会)は78メートル48で通過できなかった。

 男子5000メートル予選で、遠藤日向(住友電工)は13分47秒07の2組13着で敗退。女子800メートル予選の田中希実(豊田自動織機)は2分3秒56で6組7着にとどまり、準決勝に進めなかった。

大舞台で再び実力証明

 北口は女子やり投げで入賞の目標を超える銅メダルをつかんだ。予選をメートルの今季自己最高記録でトップ通過し、「自信を持って臨みたい」と意気込んで迎えた決勝。土壇場で実力を証明し、「メダルが取れてうれしい」。

 5番手で迎えた6投目。観客の手拍子を促し、祈りを込めて放ったやりはメートルのビッグスロー。4位の選手をわずか2センチ上回った。24歳はうれし涙で目を真っ赤にし、日の丸をまとった。

 チェコのジュニア世代でナショナルコーチを務めるセケラック氏に2019年から師事。日本記録を2度更新するなど、大きく飛躍した。昨夏の東京五輪は予選で左脇腹を痛めて不本意な結果に終わったが、その後の休養が気分転換となった。

 当初はこなせなかった1日計5時間のハードな練習も、基礎体力が付いて継続できるようになった。コーチが指導する他の選手の投てきを客観的に見ることで技術的な理解も深まり、「自分で投げていてもああだった、こうだったというのが分かるようになってきた」。自ら考えながら、やりを引く動作や助走の改善につなげている。

 東京五輪後は自分の考えを積極的にコーチに伝えるようになり、「少しずつ本来あるべき関係性になってきた」。一つ一つ成長を重ね、6月のダイヤモンドリーグ制覇に続く快挙。再び世界にその名をとどろかせ、「まだ私のゴールじゃない。ここから金を目標に頑張りたい」。さらなる意欲を口にした。

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