新型コロナウイルスの感染者数を気にしない日々が続いていた。少なくとも1カ月前までは安心していた。そこからの急拡大。ウイルスの性質が違うのか、それにしても感染の勢いが止まらない。
ちょうど1年前は、コロナで開催是非が議論された東京五輪の真っ最中。首都圏に緊急事態宣言が発出されたことを差し引いても、今の感染者数は当時より1桁多いほどの拡大ぶりだ。
北海道も同様の傾向でため息が出る。いくら重症化率が低くても、全体の数が増えていけば重症者数もおのずと上昇する。この1カ月間で全国の重症者は6倍近くになった。感染者数の推移に無関心ではいられない。
それでも、新たな対策は見当たらない。マスク着用、手洗い、手指消毒はもう多くの人に定着している。道や国は外出自粛などの行動制限には慎重姿勢で、飲食店などへの時短営業要請の動きも見られない。ようやく回復の傾向が見られた外食や小売り、旅行などへの業界に水を差したくないという思いが働くのは当然だ。
地域では「3年ぶり」の行事や会議が開かれている。日常に戻りつつあっただけに、気掛かりだ。間もなく開幕するとまこまい港まつりへの影響も心配だが、やめる選択よりコロナと共存した開催に比重が置かれる時期にきている。それでも多様な意見があるのだろう。こうした不安解消には飲み薬の実用化が待たれる。不安を抱えながらの夏休みとまた向き合う。(昭)









