【神戸市、北畠授】全農杯全日本卓球選手権大会ホープス・カブ・バンビの部が28日、グリーンアリーナ神戸で開幕した。初日は男子シングルスの学年別3部門で予選リーグが行われ、ホープス(5・6年)の部に挑んだ近田蓮(北海道菊卓会)=澄川6年=が1勝1敗で決勝トーナメント進出ならず。カブ(3・4年)の部の及川竜典(苫小牧ジュニア)=大成4年=、佐藤裕眞(佐藤クラブ)=早来4年=も予選で涙をのんだ。
日本卓球協会が主催する小学年代最高峰の個人戦。全国各地の予選会を勝ち抜くなどした1006人が男女のホープス、カブ、バンビ(1・2年)各部門にエントリーした。
男子は28日に予選、29日に決勝トーナメントを実施。女子は30日に予選、31日に決勝トーナメントが行われる。
【男子】
ホープス
▽予選37組
近田蓮(北海道菊卓会)2―0吉村謙吾(ねや卓球クラブ)=岡山=
宮澤一維(羽佳卓球倶楽部)=東京=2―0近田蓮
カブ
▽予選1組
宮城粋叶(エナジック卓球)=沖縄=2―0及川竜典(苫小牧ジュニア)
柴田優星(STライトニング)=富山=2―0及川竜典
水島吏譜(PP津山)=岡山=2―0佐藤裕眞(佐藤クラブ)
▽同31組
那須桃貴(MIHOTAKU)=静岡=2―1佐藤裕眞
及川竜典=不戦勝=鬼頭勇希(卓伸クラブ・愛知)
―近田「いいところ出せず」
東胆振勢として11年ぶりに男子ホープス全道制覇を達成した北海道菊卓会の近田をもってしても、決勝トーナメント進出はかなえられなかった。
初の全国舞台。吉村との初戦を2―0でストレート勝ちしたが「相手のミスに助けられただけ」と手応えはなかった。2戦目は東京都大会を制した宮澤。勝てば次戦進出が決まる一戦で、緊張がピークに達した。
「ボールを打つタイミングが早くなってしまった」とミスショットを連発。サーブも思うように決まらず、2セットで奪ったポイントはわずか5点。宮澤と吉村がフルセットの接戦だったことを考えれば、勝機は十分にあった。
課題はきっぱり「メンタル。自分のいいところを出せなかった」。菊池代表は「この経験を本人がどう生かしてくれるか。これからが大切」と背中を押した。
―及川 2種のサーブ、さえる
苫小牧ジュニアの及川は磨きを掛けてきた2種類のサーブがさえた。宮城との初戦は「ミスが少なかった」とセットこそ取れなかったが接戦を演じた。
続く相手は前回バンビの部で日本一に輝いた実力者柴田。3年生とは思えない強烈なフォアドライブに翻弄(ほんろう)されながらも、「レシーブからうまく攻撃につなげられた」としぶとくポイントを奪う場面も多かった。
泊谷代表は「伸びしろを感じさせてくれた。初の全国舞台で緊張はあったとは思うが、合格です」と健闘をたたえた。
全国クラスの選手は「ポイントを取れる絶対的なショットがある」と代表。及川は「ドライブをもっと磨きたい」と意気込んでいた。
― 佐藤(佐藤クラブ)、課題胸に成長誓う
全国1勝まであと一歩だった。佐藤クラブの佐藤は初めての全国挑戦を2敗で終え「決まったと思ったボールが返ってくるし、粘られた。レベルが高かった」と話した。
1戦目をストレートで落としたことで「気が楽になった」という2戦目。練習を重ねてきたサーブで相手を崩してからの3球目攻撃がはまり、第1セットを奪った。
勢いそのままに第2セットも連取するかに見えたが、持ち味のフォアドライブが次第に決まらなくなり自滅した形で無念の逆転負け。「修正できなかった」と悔しがった。
見つかった課題と成果を胸に、さらなる成長を誓う。特に通用した「3球目攻撃をもっと磨きたい」と語った。






















