フリー抽選

フリー抽選

 第104回全国高校野球選手権大会南・北北海道大会決勝は私学と公立の顔合わせとなり、いずれも軍配は私学に上がった。年々レベルアップしてきた北海道勢。中でも南北海道は2004、05年の駒大苫小牧の夏2連覇などで躍進を続け、甲子園で上位をうかがう年も出てきた。札幌勢を軸に私学の競り合いが激化する。

 ここ20年ほどの北北海道大会を見ると、帯広三条(83回大会)、旭川工業(84、87、94回)、旭川北(86回)、滝川西(99回)、帯広農業(103回)の公立勢が甲子園へ。

 一方、南北海道大会は101、102回に札幌国際情報、96回に小樽潮陵が決勝まで進んだが、いずれも私学の厚い壁に阻まれている。甲子園出場は82回(2000年)の札幌南までさかのぼる。公立高は各支部予選を勝ち抜けるのが難しい。

 夏は室蘭、札幌、函館、小樽の支部で争われる南大会。4支部合同のフリー抽選が話題になったことがある。公立高の指導者は「今よりは甲子園へのチャンスが広がる」。私学の関係者も「各支部の出場校数にも偏りが出てきたし、合同抽選は面白い」とメリットに期待する。札幌円山球場で戦う南大会は16枠中札幌支部が9枠。フリー抽選にすると、組み合わせやパワーバランスによって、他の支部も現状枠より多くベスト16を狙える芽が出てくる。

 もちろん、開催球場、移動の費用負担など課題も多い。それでも検討の価値はある。(高)

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