新千歳空港と苫小牧港フェリーターミナルの帰省客と迎えの家族の笑顔が明るい。久々の青空に窓を開けると、近所から、普段は聞こえない元気な幼児の声が届いた。
12日は1985年8月、羽田空港を飛び立った日航のジャンボ機が群馬県上野村に墜落した日。乗客乗員520人が犠牲になった事故からもう37年がたった。単独の飛行機事故としては世界最大と言われた。テレビ画面の無惨を忘れない。旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所の大事故は翌86年4月の発生だった。同じ原発が今年は、ロシア軍のウクライナ侵攻の攻撃や占拠の対象になり、また世界中の不安の視線を集めた。不幸な巡り合わせに考えさせられる。
わが家のお盆を思い出す。家人の実家の玄関脇には、近くの木につるを巻き付けたヤマブドウの葉の塊があった。帰省して一息ついたら、秋の色の付き始めたブドウの葉を何枚かもぎ取るのが孫たちの役目だった。葉は、お盆に帰ってきた仏様の赤飯や煮染めを盛る皿になる。キウリやナスに割り箸の脚を付けた馬や牛に乗ってやってくる仏様を迎える本家筋の習わし。
新型コロナ感染の巨大な第7波の山の途中ながら、3年ぶりに行動制限のないお盆とか。それでも帰省前後の感染検査や、ふるさとのおじいちゃんやおばあちゃんへの感染防止の徹底などは忘れてはならない。雨や台風の動向も気になる。不注意や油断が長い長い後悔につながることのないよう心したい。(水)









