岸田文雄首相が新型コロナウイルス感染者の「全数把握」見直しを都道府県の判断で行うよう表明したことを受け、道は25日、感染症対策本部会議を開いて今後の対応を協議した。記者会見した鈴木直道知事は「自治体の判断とされているが、今回の見直しは今後の感染症対策の根幹に関わる。国の判断の下、全国統一的な取り扱いが求められる」と強調。現時点では見直しの全体像が不透明であることを挙げ「詳細を国に確認し、課題を整理して道としての対応を決めていきたい」と実施の可否を含め慎重に対応する姿勢を示した。
首相が24日に表明した方針は、発熱外来や保健所が逼迫(ひっぱく)した地域では、都道府県の判断で医療機関から保健所への発生届を高齢者など重症化リスクが高い患者らに限定できる内容。感染者数は原則として従来通り全数を把握する。感染症法上、これまで医師は全てのコロナ感染者について、氏名や連絡先などの情報を記載した発生届を出す必要がある。だが、この発生届を介した「全数把握」が医療現場や保健所の負担となり、全国知事会が見直しを求めていた。
鈴木知事は今回の見直し方針について「緊急避難措置とされているが、その位置付けが判然としない」と指摘。さらに「健康観察の在り方も含めた見直しの全体像が、現時点では国から示されていない」と説明。今後、国に詳細を確認し、「保健所設置市(札幌など4市)や医師会など関係団体と共有を図って課題整理を進め、有識者の意見も踏まえて道としての対応を決めていきたい」と述べた。
このほか対策本部会議では、今月31日を期限としていた旅行助成事業「どうみん割」を9月30日まで1カ月延長することを正式に決定。延長後の予約・販売を今月26日正午から開始すると発表した。知事は「引き続き感染対策を徹底した上で利用してもらいたい」と語った。
BA.5対策強化宣言に基づく「夏の感染拡大防止パッケージ」(集中取組期間・10~31日)が今月末で終了するが、感染拡大「第7波」は継続中。知事は「9月1日以降の対応について感染状況、病床使用率などを慎重にモニタリングしながら検討を進めてほしい」と本部員に指示した。
















