最終日 出会いに感謝 リヤカーで道内1周した茨城の安さん 高丘の藤本さんと縁重なり交流 「良い思い出に」

藤本さん(右から2人目)にもらったピンク色のTシャツを着て記念撮影する安さん(左)ら

 テントや寝袋、炊事用具を乗せたリヤカーを引きながら2カ月余りかけ1人、徒歩で道内1周旅行をした茨城県鹿嶋市の安聡さん(54)。旅行最終日の25日、「歩く姿を偶然3度も目にし縁を感じた」と苫小牧市高丘で石材店を営む藤本政巳さん(63)に突然呼び止められた。安さんは、新型コロナウイルス禍で人との交流が難しかった中での思い掛けない出会いに喜びをにじませた。

 藤本さんが最初に安さんを見掛けたのは、22日の昼すぎ。仕事のため軽トラックで移動中、市内柏原の道道上厚真苫小牧線沿いを熱い日差しを浴びながら歩いていた時だ。「黄色いシャツを着て、黙々とリヤカーを引いていた。普段歩く人を全く見ない場所だから、記憶に残った」と言う。

 翌23日の朝方には、高丘第二霊園前(高丘)で支笏湖に向け、全身に汗をにじませながら進む姿を目撃。25日昼すぎには高丘にある藤本さんの会社事務所前を通ったので、「休んでいくかい」と声を掛けた。藤本さんは「3回も違う場所で見るなんて、何か縁があるのかなと思った」と振り返る。

 「北海道は高校時代に初めて自転車で訪れて以来、社会人になってからも何度もバイクや車で旅してきたがリヤカーを引いて巡ったのは初めて」と安さん。6月上旬にフェリーで苫小牧入りし、留萌市や稚内市、網走市、えりも町などを巡った。

 藤本さんが3回目に安さんを見掛けたのは支笏湖で2泊後、フェリーで帰るために苫小牧港・西港を目指す途中。安さんは「1日平均20キロ歩いた。これまでと目線が違って新鮮だったが、旅の面白さの一つである出会いがコロナ禍であまりなかった」と残念に思っていたところ、思い掛けず藤本さんに呼び止められた。

 「支笏湖からほぼ休憩なしで歩き続け、疲れていた」という安さんはその後、藤本さんの会社事務所に約2時間滞在。従業員も交え、旅の話で盛り上がった。藤本さんの石材を運ぶクレーン付き軽トラックには道中で見覚えがあり「珍しいトラックだな―と気になっていた」ことも明かした。

 アイスやジュースをごちそうになり、マスクやピンク色のTシャツをプレゼントされた安さんは「旅の最終日に良い思い出ができた。出会いに感謝している。道内旅行の際は、またここに立ち寄りたい」と笑顔をはじけさせた。

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