苫小牧市は29日、市内の1医療機関が約1年3カ月にわたり、新型コロナウイルスワクチンの保管方法を誤っていたと発表した。米ファイザー製ワクチンを再冷凍し、結果として2311人に誤接種した。ただ、市によると品質に大きな影響があった可能性は低く、これまでに健康被害も報告されていないという。市は対象者に通知し、希望者全員に抗体検査を実施する。
市では国から届いたファイザー製ワクチンを氷点下75度の超低温冷凍庫で保管し、各医療機関に冷蔵(2~8度)で配送している。医療機関は冷蔵保存のまま有効期限内(5日以内)に使用しなければならず、厚生労働省の手引きでも「解凍後再び冷凍してはならない」と明記されている。
しかし、市によると同医療機関は、冷蔵配送されたワクチンを氷点下15度で冷凍保管していた。昨年5月12日から今年8月1日までの間、再冷凍したワクチンを個別接種(1~4回目)で市民2265人、市外46人に使用した。保管方法を誤認し続けたことが原因で、発生した余剰ワクチンを回収する際、確認して誤りが発覚したという。
市健康支援課は「ファイザー社から『本ケースで品質に大きな影響があった可能性は低いと考える』との見解を頂いた。重大な健康被害が発生する可能性は低い」と説明。対象者には26日付で個別通知を送り、希望者には10月までに抗体検査を実施し、市医師会が再接種が必要か判定する。
同課は「このような事案が発生して申し訳ない」と陳謝し、「ルールに基づいて適正にワクチン接種するよう、改めて医療機関に注意喚起した。再発防止に努めていきたい」としている。
















