コロナ禍でリモートワークになり、空き時間のできた人が増えた。そんな中、大学などがオンライン授業を増やしていることで、通信制の大学や大学院で学び直す社会人が増えている。
人間の仕事の半分は10~20年後、人工知能によって代替されて無くなる―。そんな内容の論文が2014年に英国で発表され、世界中で話題になった。それから約10年たち、内容が全て的中したわけではないが、今ある職種が先々まであるとは言えない社会になった。一方で人生100年時代と言われ、70~80代まで働くような社会にもなった。高齢になれば体力が衰え、持病を抱えることもある。職種によっては働き続けることが難しくなり、それなら適当な時期に仕事を変えておきたいと考える人が出てきた。
こうしたことを背景に、終身雇用が当たり前だった頃にはタブー視されていた転職が、それほど珍しくなくなっている。50年以上働くのだ。いろんな事情で仕事を変える可能性がある。そこで、どんな仕事に就いても通用するよう、専門的な知識や技術を身に付けておこうと考える人が増え、学び直しが広がっている。
どんな学びも新しい自分探しをする点で共通し、学び直す人が増えれば、社会は自然に活性化していきそう。未来に期待を持てるが、漫画「サザエさん」に登場する勉強嫌いのカツオ君だけは、「ずっと勉強するなんて!」と嘆くかも。(林)









