工事おおむね順調 被災現場公開 来年度の復旧目指す 道開発局

工事おおむね順調 被災現場公開 来年度の復旧目指す 道開発局
来年度の供用開始を目指し、復旧作業が進んでいる厚真ダムの現場

 北海道開発局は2日、胆振東部地震から6日で丸4年になるのを前に、土砂流入などで大きな被害を受けた厚真町内の厚真ダムや日高幌内川の復旧工事現場を報道陣に公開した。現時点で工事はおおむね順調に進んでおり、この状態が続けば、厚真ダムは来年4月には試験湛水し、一定期間水を保った後に供用開始となる予定。日高幌内川は2023年度中に工事が終わる見通しとなっている。

 農業関連の国直轄災害復旧事業のうち、被害が甚大だった厚真町の総事業費は478億円。農業用水を確保する厚真ダムは地震により周辺の斜面が崩壊したため、土砂が洪水吐(こうずいばき)や貯水池などに流入。施設や設備が大きな被害を受け、水はいまだに抜いた状態になっている。

 道開発局によると、管理橋や洪水吐、取水施設などの主要な工事は今年度中に完了し、進捗(しんちょく)率にして84%まで到達する予定。土砂崩れが起きた周辺ののり面の勾配は法枠工や植栽などを行い、23年度中に完了させることとしている。

 日高幌内川は、発災直後緊急的に整備した砂防堰堤(えんてい)の下流側にコンクリートの基幹堰堤を設置。今後さらに幅を拡張したブロック堰堤を敷くほか、23年度までに上流側で渓流保全工を行う。

 道開発局・室蘭開発建設部の三宅洋次長は「住民が安心して暮らしていける基盤をつくっていく。目標の23年度までの復旧に向けて工事を進めていきたい」と話した。

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