液化天然ガス(LNG)を船舶に供給する「LNGバンカリング」拠点を苫小牧港に設けることを目指し、苫小牧港管理組合と石油資源開発(東京)は8日、苫小牧港・西港北ふ頭3号岸壁で実証試験を行った。道内初の事例で、タンクローリーからLNG燃料船のタグボートへ約5トン補給した。目立ったトラブルもなく、関係者は、環境負荷の少ないLNG燃料の需要拡大を見据えた拠点形成へ意欲を強めた。
実証試験には、港湾関係者ら約150人が参加し作業を見守った。LNG積載のタンクローリーで船舶に燃料を補給する「Truck―to―Ship(トラック・トゥ・シップ)」方式で実施。ふ頭に着岸したLNG燃料タグボート「いしん」(247トン、商船三井所有)の燃料タンクとタンクローリーを10メートルのホースでつなぎ、1時間かけて氷点下151度のLNGを補給した。波の高さが0・5メートル以上あると実施できないが、天候に恵まれ、無事試験を終えた。
船舶の燃料は主に重油が使われているが、国際海事機関(IMO)による環境規制の強化を受け、地球温暖化をもたらす温室効果ガスの排出が少ないLNG燃料への転換が進みつつある。LNG供給者の石油資源開発でバンカリング責任者を務める三宅哲二担当部長=海外CN事業推進部=は、LNG燃料が今後主流になる可能性に触れ「会社として培った知見やノウハウを生かして社会貢献できれば」と話した。
苫小牧港管理組合の平沢充成専任副管理者は今回の実証試験について、LNGバンカリング拠点の形成を目指す上で「大きなステップになる」と手応え。苫小牧港の脱炭素化に向けたカーボンニュートラルポート計画作りを進める中で「バンカリング機能は大きな柱になっていく」と強調した。
同組合と石油資源開発は2019~20年にかけて「苫小牧港LNGバンカリング検討会」を開催し、燃料補給の課題の洗い出しや対策の検討などを行ってきた。これを踏まえた実証試験は当初、6日に予定していたが、荒天のため8日に延期した。
















