広がる部活動指導員 市内中学校、今年度までに7人配置 教員の負担軽減 運用面で課題も

広がる部活動指導員
市内中学校、今年度までに7人配置 教員の負担軽減 運用面で課題も
アイスホッケー部を指導する部活動指導員の山田さん(手前)

 苫小牧市内の中学校は、教員に代わって部活動指導や大会の引率に当たる「部活動指導員」の導入に力を入れている。昨年7月からアイスホッケー部を中心に配置し始め、今年度もバドミントン部などに3人追加し、7人まで増加。教員の負担軽減や生徒の技術向上が期待される一方、業務権限の整理など運用面での課題を指摘する声もある。

 部活動指導員は2017年4月、教職員の働き方改革と部活動の質的向上を目的に制度化された。顧問教諭と連携、協力し技術的指導に当たる従来の外部指導者とは異なり、部活動の顧問として有償で活動。担当教諭らと日常的に指導内容について情報交換し、校外への引率も担う。

 市は昨年度、アイスホッケー、陸上両部に計4人、今年度はバレーボール、バドミントン、アイスホッケー部に計3人を配置した。「市教育委員会会計年度任用職員」の位置付けで1時間当たり1600円の報酬を支給し、事前に講習を実施した上、指導に当たってもらっている。

 苫小牧バレーボール協会名誉会長の五十嵐卓二さん(69)は、5月から光洋中男子バレーボール部の指導員を務める。今春、同校では7人の男子生徒から入部希望があり、部活動を本格始動させるのに当たって指導者が必要になった。

 元中学校教員で体育を教えていた五十嵐さんは大学時代、競技に励み、教諭になってからもバレー部の顧問を担ったベテラン。1年の井上涼矢さん(13)は「具体的に分かりやすく教えてくれる」と丁寧な指導を喜ぶ。

 五十嵐さんは「バレーをしたい男子部員の役に立てているのかな」とほほ笑みつつ、「部活動の時だけ子どもと接するのでは、信頼関係を築きにくい。一人一人を理解するのに時間がかかる」と本音を打ち明けた。

 バレー部の顧問脇澤宣貴教諭(43)は「男子、女子両方の部活動を見るのが大変だったので、(五十嵐さんに)男子の担当をしてもらえ助かっている」と感謝。ただ、指導員制度については「試行錯誤中で(指導の丸投げはできず)実際にどこまでを指導員に任せていいものか」と悩む。

 和光、明倫、啓明、明野中の合同アイスホッケーチームでは栃木日光アイスバックスなどプロチームで競技経験を持つ山田佑哉さん(38)が活躍中。和光中での指導は7年目で昨年度、指導員となった。

 同校アイスホッケー部の顧問、阿部雄太さん(29)は「専門性の高いスポーツで、競技経験のない自分には指導方法が分からないだけにありがたい」と歓迎しつつ、合同チームだと指導員だけで生徒を大会に引率できないといった課題を挙げる。

 山田さんは「有償の指導員ということもあり、責任感を持って取り組んでいる。(自身は)自営業なので時間に余裕があるが、サラリーマンが担うのは難しいかもしれない」と語る。

 市教育委員会の神保英士学校教育課長は「今後も増やしていきたいが、人材不足と資金面が課題」と指摘。市スポーツ協会と連携し、増員を目指す。

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