苫小牧市美術博物館で17日、特別展「壁画『芽の出る音』設置50年記念 谷内六郎展」が開幕した。会場には画家・谷内(1921年~81年)が手掛けた「週刊新潮」の表紙絵など約60点を展示。訪れた市民らは作品を一点ずつじっくりと見詰め、谷内のどこか懐かしい郷愁あふれる世界観に浸っていた。11月6日まで。
谷内は週刊新潮の刊行から25年間、表紙絵を担当したことで知られ、表紙原画は1335枚に上る。
会場には、創刊号の「上總の町は貨車の列 火の見の高さに海がある」(56年)から80年までに手掛けた表紙絵の原画50点を展示。市科学センターに寄贈された「芽の出る音」の「芽の出る音」の原画(縦106センチ×横297センチ)や個人所蔵の力作約10点も並ぶ。
1~4章で構成されており、2章の「記憶のスケッチ」の中には72年に苫小牧市を訪れた際に描かれたものもあり、来場者は谷内のほのぼのとした雰囲気の絵に癒やされていた。
市内双葉町の会社員小田島桜花さん(30)は「子どものような感性で味がある絵」と感心していた。
妻と2人で訪れた市民有志でつくる「谷内六郎モザイク壁画を再生する会」の代表、矢嶋翼さん(71)=澄川町=は「今の時代にこんな絵を描ける人はいない」と話していた。
作品は神奈川県の横須賀美術館、渡島管内の知内町中央公民館などから借り受けた。立石絵梨子学芸員は「地元の人にこそ見てもらいたい」と来場を呼び掛ける。土日祝日限定で谷内の関連グッズを販売している。
観覧は午前9時半~午後5時(最終入場は同4時半)。月曜休館。
















