事故や会議の取材に加え暴飲続きの不規則な生活の罰が今の不健康だとして、ではテレビの定時ニュースと食事の時間がほぼ重なる今の生活が心身の健康に良いのか。

　先日の日曜朝の食事中のニュースは、ロシア占領地区の住民投票、３０日にも併合宣言か。その途中に速報で防衛省発表の北朝鮮のミサイル発射、数分後にミサイルは日本の排他的経済水域外に落下の情報。ここにプロ野球と大相撲秋場所大詰めの話題が挟まった。何を食べたのか記憶があいまいなのは、認知症の前触れだけとも言えまい。

　ロシアのウクライナ侵攻では米英の調査機関の分析が報じられる。兵士や住民の恐怖や苦痛を思えば有利や不利を安易に語るわけにもいかない。ロシアは部分動員令を掲げて３０万人とも１００万人ともいわれる徴兵作業を始めた。抗議の集会が各地に広がり参加者の検挙が続く。徴兵忌避者たちの車列が幹線道路を埋め、徴兵事務所では銃撃事件も。「渡さぬ」と怒る母親やきょうだい、恋人たちの姿に与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」の詩が重く重なる。「ああ、弟よ、君を泣く、君死にたまふことなかれ。末に生れし君なれば親のなさけは勝りしも、親は刃（やいば）をにぎらせて　人を殺せと教えしや」

　きのうからは安倍晋三元首相の国葬がニュースの中心だ。国民の賛否が割れ、反対のデモや集会は当日も続いた。論議は今後も続く。秋は深まり夜明けが遠のく。ニュースは続く。（水）