苫小牧市見山町の道展会員奥野侯子さん(63)の油絵が、第85回新制作展の絵画部門で初入選を果たした。タイトルは「立(シリーズ空)」。入り組んだ木々を背にし、地に足を着けて立つ奥野さん本人を描いた。初出品での入選に「光栄で大変うれしく思う」と笑顔を見せた。
100号(162センチ×130・3センチ)の大作で、木は奥野さんの揺れ動く気持ちや新型コロナウイルス禍、ロシアのウクライナ侵攻などの不安定な情勢を表現。一筋縄ではいかない世の中でも自らの足で立ち、果敢に一歩を踏み出そうとする姿を描いている。
以前は人物や空を中心に描いてきたが、今回は自身をモデルに制作。奥野さんは「ここ4、5年間は心の波が激しかった。自分を絵の中に入れ、感じてきた気持ちを表現したかった」と制作の経緯を語る。
これまで本州の公募展に出品したことはなく、「出すなら新制作展と若い頃から意識していた。やり残したことを達成できてうれしい」と奥野さん。「今後も自分のできることを丁寧にこなして絵を描き続けたい。来年は今年より大きな絵を出品したい」と力を込めた。
新制作展は、新制作協会(東京)主催の展覧会。絵画、彫刻、スペースデザインの3部門があり、会員による審査で公募作品の中から入選や新制作協会賞などが選ばれる。
同協会によると、今回、絵画部門の応募総数は737点、入選者数は291人だった。初入選者は53人で、道内では奥野さんのみ。



















