野球人口

野球人口

 秋季北海道高校野球の室蘭支部予選が終わり、30日からいよいよ来春のセンバツを懸けた全道大会の熱戦がスタートした。

 近年、3年生が抜けた後の秋の選手登録を見ると、部員数の少なさに気がめいる。今秋、室蘭支部でフルの18人の登録があったのは駒大苫小牧、北海道栄、苫小牧東、苫小牧工業、鵡川、苫小牧中央、大谷室蘭の18チーム中7校。合同は苫小牧西・富川・えりもの1チーム。

 日本高野連は2012年から野球部以外の助っ人を校内で確保できない場合、同一都道府県(北海道は同一支部)内の複数校の合同チームによる公式戦出場を認めている。19年の秋季高校野球大会札幌支部予選は江別・野幌・札幌南陵の3校が合同チームになり、札幌支部から初の合同チームと話題になった。

 登別青嶺前監督の柳沢久志さんに話を聞いたことがある。利尻や登別青嶺勤務時代は部員確保との戦い。少人数のハンデをカバーするため、全員に投手を体験させる”二刀流”チームにも取り組んで話題になった。「初心者に硬式ボールは怖かった。常にけがの心配がある。それでも生徒に野球はやらせてあげたい」。ある伝統公立高の監督は「今まで部員確保に困ったことはないが、最近は特に不安。これからは合同も選択肢になってくる」と深刻だ。

 背景には小中学生の野球人口の減少もある。従来の発想を越えた高校野球のチーム構成やチームづくりを考える。(高)

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