認知症の患者や家族を地域で支援する「認知症見守りたい」を増やすため、苫小牧市主催の養成講座が9月28日、市立中央図書館で開かれた。市民54人が参加し、講話や道に迷った認知症の人への声掛け体験などを通じ、地域に暮らす一員として自分にできることを考えた。
世界アルツハイマー月間(9月)にちなんだ取り組み。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの実施となり、感染症対策のため2回に分けて行った。
講話では、市南地域包括支援センターの管理者で認知症地域支援推進員も務める桃井直樹さんが認知症の人への接し方を説明した。
桃井さんは「認知症の人を自分の価値観に当てはめて変えようとするのではなく、自分が相手の世界に視点を合わせ、理解しようとする姿勢が必要」と強調。野菜を作って子どもたちに食べさせたい―と認知症の男性が発した一言をきっかけに、同センターが昨年度から始めた農園活動も紹介した。
この後、市内の地域包括支援センター職員が道に迷った認知症の高齢者役となり、参加者が一人ずつ声を掛けるグループワークを実施。参加者は相手を驚かせないように優しい口調で話し掛けたり、日常会話から相手の様子をさりげなく観察したりした。
講座の締めくくりでは「見守りたい」として自分にできることや、やってみたいことを考え、グループ内で発表し合った。
市は認知症になっても安心して暮らせるまちづくりの一環として、認知症サポーターを積極的に養成。2016年度には、サポーターからさらに学びを深め、患者や家族の困りごとに目を向け地域で支援する「認知症見守りたい」の養成事業もスタート。これまでに約200人の「見守りたい」が誕生している。
















