4日朝、北朝鮮からミサイルが発射されたとしJアラート(全国瞬時警報システム)の警報が5年ぶりに鳴り響いた。苫小牧市内でも市や消防などが対応に追われ、市民の間には動揺が広がった。
市は2回のJアラート発令に合わせ、防災行政無線の屋外スピーカーや戸別受信機、防災メールなどで警戒を呼び掛けた。
「不審な物を発見した場合は、決して近寄らず、すぐに警察や消防などに連絡を」とメッセージも発信。市消防本部は消防署、各出張所に消防車両を車庫前に待機させ、落下物発見などに備えた。
同部によると、ミサイル発射に関連した高齢者の転倒事故などは起きていないが「どうしたらよいのか」と対応を尋ねる電話が1件あったという。
小中学校は登校時間帯と重なったため、各校独自の判断で安全確保に努めた。市教委によると、「登校時間を遅らせてもいい」と各家庭に連絡した学校があったほか、不安で欠席した児童生徒もいたという。
苫小牧海上保安署は、管内の港湾関連企業や漁業協同組合に注意喚起。苫小牧署も東胆振1市4町と情報共有を進めているが、被害の報告はないという。
苫小牧漁協はしけの影響で操業中の漁船はなかったが、落下物に即応するのは困難で尾本英二専務理事は「国に何とか対応してもらうしかない。『ミサイルを発射しないで』としか言いようがない」と不安を募らせた。
JR北海道はJアラート発令の直後に運転を見合わせ、午前7時43分ごろから順次再開。函館線や千歳線で列車13本が運休したほか最大75分の遅れが生じ、約3500人に影響した。
一方、苫小牧港発着の旅客フェリーや新千歳空港の航空機運航に支障は出ていない。全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)は「Jアラートの影響による運航の乱れはない」と定刻運航。空港を管理する北海道エアポートも滑走路を臨時点検し、異常がないことを確認済みという。
札幌市内の大学に通う苫小牧市宮前町の宇之津綸(りん)さん(20)はJR苫小牧駅で列車の到着を待ちながら、「何時に学校に着けるのか。2こま目の授業が午前11時からなのでこれ以上、運行が遅れないでほしい」と願った。
錦岡の主婦金山美穂子さん(55)はスマートフォンから緊急速報が鳴った時、家族の食事を準備中で「異様な音とその後の空気感に気分が悪くなった」と振り返る。「避難を―と言われてもどこに逃げたらよいか分からなかった。ミサイルが発射されたことで、自分たちの生活が脅かされたような気がした」と不安げだった。
自宅で仕事中だった拓勇東町の会社役員山口勝次さん(44)も「建物の中や地下に避難を」との呼び掛けに「地下なんてない。取りあえず自宅に待機しようと思った」とし「社員には午前7時50分の出社時間を遅らせてもいいと連絡した」と言う。その上で、「いつ何時、どんな事が起きるか分からないことを意識して生活する必要があると改めて感じた」と述べた。
















