秋サケ 回復の兆し 9月漁獲量83トン 前年比55%増 最盛期へ膨らむ期待 苫小牧漁協

秋サケ 回復の兆し 9月漁獲量83トン 前年比55%増 最盛期へ膨らむ期待 苫小牧漁協
本格化する苫小牧沿岸の秋サケ水揚げ=6日

 苫小牧漁業協同組合(伊藤信孝組合長)の秋サケ定置網漁に回復の兆しが見えつつある。9月1日の解禁から30日までの1カ月間、漁獲量は前年同月比55.8%増の83.9トン。昨年は統計史上最低の不漁だったとあり、漁業者は「まだまだ」と慎重だが、網を引き上げる手に力が入る。

 苫小牧漁協のまとめによる速報値。同漁協は苫小牧沿岸の西側海域に、秋サケ定置網5カ統の権利を持っており、解禁初日の9月1日に網入れし、2日から苫小牧港・西港漁港区で水揚げしている。

 9月上旬は前年並みに振るわず、初水揚げがわずか約250キロ(0・25トン)にとどまるなど、出漁しても漁獲量が1トンに満たない日の方が多かった。定置網には海水温の高さを示すように、サバやフクラギが多く掛かった。

 しかし、中旬から徐々に回復基調。秋サケの漁獲は数トンの日が多くなり、下旬には10トン超の日もあった。26日にはしけなどの影響で、事実上4日間分をまとめた水揚げながら、今季最高の20トン超を記録した。

 9月の漁獲高は前年比79%増の約9000万円。1キロ当たりの平均卸売価格は1001円で、著しい不漁で品薄だった前年と比べても122円高。近年の不漁続きで冷凍の在庫が枯渇し、生鮮、加工いずれも需要増で高値が続いている。

 同漁協は「昨年があまりに取れなかったので『良い』とは言えない」と慎重に様子を伺いながらも、「サケで平均価格1000円超は異例。産卵で値段も下がっていくが、これから漁は最盛期を迎える。昨年よりも期待している」と話す。

 苫小牧の秋サケ定置網は昨年、漁獲量がわずか149トンにとどまり、胆振海区漁業調整委員会に記録が残る1997年以降で最低。近年、不漁が続いているが、2015年以前は年間1000トンを超えていた。

 漁期は12月3日まで。

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