道は18日、3日未明に仮設見学施設で火災が発生し大規模改修工事が中断している道庁赤れんが庁舎について、危険防止措置や降雪期の備えに必要な応急工事を開始した。出火原因は「現時点で不明で、継続調査中」(建設部建築局)。本体工事の再開時期はなお未定だが、2025年2月の完成を目指す。
火災に見舞われた仮設見学施設は赤れんが庁舎に隣接。大規模改修の工期が長期にわたるため、年間70万人が訪れ札幌の観光スポットになっている赤れんが庁舎の歴史などを紹介する施設として今月オープン予定だった。
18日から開始したのは、危険防止措置や降雪期への備えなど、至急対応が必要な工事。具体的には(1)仮設分電盤(高圧)の受電・送電(2)仮設見学施設の危険防止措置(3)素屋根の設置―に着手する。(1)では札幌市消防局に受電再開を確認し、安全に通電できることを確認した後、電気保安協会の立ち会いの下、仮設分電盤の受電・送電を再開する。(2)では火災のため割れたガラスの破片を除去するほか、外部足場を設置。(3)では本格的な降雪の前に赤れんが庁舎全体を覆う仮設の素屋根を設置する。
今後の工事については防火対策も強化。赤れんが庁舎内では火気使用作業は行わないほか、作業終了後の現場全体の巡回や、休日・夜間を含む24時間体制での火災検知・通報に取り組む。
現時点で出火原因が不明の仮設見学施設については、受注者からの聞き取りなどから火災時の状況を整理中。問題点や火災の要因となるリスクを検討して、再発防止策や安全対策を取りまとめる姿勢だ。
道庁旧本庁舎の赤れんが庁舎は1888(明治21)年に創建。1909(同42)年に火災により全焼したが、11(同44)年に火災復旧工事を実施。68(昭和43)年に復元改修工事を行い、現在の姿になった。復元から半世紀以上が経過し、建物の内部、外部とも劣化が進行。道では2019年から準備工事に着手。昨夏の東京五輪でマラソンコースに指定されたため工事を中断。当初計画より約2年ずれ込み、今年4月から本格的に大規模改修工事に着手していた。総工費は42億8000万円の予定。
















