苫小牧 勇払マリーナに海洋ごみ回収装置 北星学園大生がCFで資金募る

勇払マリーナを視察する学生ら

 プラスチックごみによる海洋汚染防止のため、北星学園大学経済学部(札幌市)の学生が、苫小牧市勇払の勇払マリーナに海洋浮遊ごみを自動で回収できる装置「Seabin(シービン)」の設置を計画している。道内では初の試みで、12月中に代理店から機器をレンタルし、来年1月から稼働させたい考え。資金調達のため今月31日までクラウドファンディング(CF)を行っているほか、随時協賛企業も募っている。

 シービンはオーストラリアで開発された直径約50センチの筒状の装置。電動ポンプで吸い込み口を上下に稼働させ、水と共に集まる浮遊ごみを吸い取る。ごみ以外の水は排出できる仕組みで24時間365日、自動でプラスチックごみや海水に浮いた油を回収できる。月に1度の洗浄で、1台で20キロほどためられる。

 設置は、「海洋ごみの削減と有効活用」をテーマに研究を進める同大の環境経済学ゼミナールの3年生16人が発案。道外で18台の稼働実績があるシービンを知り、4~6月に苫小牧、小樽、石狩、函館市で設置場所の調査に着手。苫小牧はごみのリサイクル率が道内主要10都市の中で8年連続トップを維持する一方、海への不法投棄が目立ったといい、少雪という気候条件も踏まえて設置を決めた。

 市ゼロごみ推進課や苫小牧港管理組合、リサイクル関連企業に足を運んで話し合いを進めたところ、1年を通じて穏やかな海面の勇払マリーナへの設置を提案され、許可も得た。

 22日は学生4人が同マリーナを訪れ、設置予定の浮桟橋を見学。杉本一支配人に資金が168万円の目標に届いていないことを相談し、募金箱の設置やイベントでの呼び掛けも検討することにした。

 機器は代理店の平泉洋行(東京)に取り置き済み。資金が調達できれば速やかに設置し、回収したごみは同ゼミで分別した上、組成調査や含有物の分析、リサイクル方法を研究する。市内の小中学校で出前授業も実施したい考えだ。

 ゼミ生の八田栞里さん(21)は「海洋ごみ問題を多くの人に知ってもらい、廃棄物の排出責任や3R(リデュース、リユース、リサイクル)の重要性を理解してもらえれば」と話し、ゼミ長の澁谷太一さん(20)も「この活動で道内の環境意識を高めたい」と意気込む。

 杉本支配人は「海に関わる事業を行う勇払マリーナにとっても関心事。勇払の人たちと積極的に関わってもらい、地域の活性化にもつながれば」と期待を込める。協賛企業には現在、勇払の北海道サニックス環境が名乗りを上げている。

 活動状況は写真投稿サイト「インスタグラム」(@seabin_hokusei)で発信している。協賛や問い合わせは同ゼミ メールhokusei.fujiizemi@gmail.com。CFはhttps://camp-fire.jp/projects/view/607427。

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