苫小牧出身の大野毅人(日本体育大学2年)が10月に行われた、第77回国民体育大会いちご一会とちぎ国体(栃木県)のボクシング成年男子、ライトヘビー級で3位に入賞した。準決勝不戦敗の悔しい大会となったが「大会で得たことを次に生かしたい」と再奮闘を誓った。
大野は1回戦で大峰聖夜(大阪府)と対戦。接近戦に持ち込み、相手が近づいたタイミングでカウンターの左フック、続けて右ストレートを打ち込んだ。試合途中で右手親指を痛めたが積極的に攻めて判定勝ちを収めた。
2回戦では田尻真也(和歌山県)と拳を合わせた。手の痛みが強く右手が機能しない―。瞬時に相手との距離を取って打ち合いを避ける作戦に出た大野は得意の左フックを中心に攻め、判定勝ち。
準決勝の相手はパリ五輪出場の期待がかかる実力者。しかし、2回戦後に右手親指が大きく腫れ上がり、メディカルチェックを受けてドクターストップ。強者への挑戦を心待ちにしていたが無念の不戦敗となり「悔しい気持ちでいっぱいだったが、あの状態で戦っても何もできなかった」と話した。
大会後、骨折と診断を受けて全治5週間。現在はギプスを着用している。11月に全日本選手権(東京)を控えている大野は「左手だけでも練習に励んで準備をしている。何とか完治して万全の状態で挑みたい」と闘志を燃やす。
動画で息子の勇姿を見ていた父の暁史さんは「親としては初戦を終えた時点で止めたかったが、本人がよくやり切った。全日本に向けて準備を始めているので、早くけがが治ってほしい」と語った。

















