資源リサイクルの鈴木商会(本社札幌市、駒谷僚社長)は、苫小牧市晴海町の苫小牧事業所に重機の遠隔操作システムを導入した。職場環境の改善や人材の確保などが目的で、無線LANなどの活用で事務所内から重機の操作を可能にした。9月から試行の位置付けで運用しており、駒谷社長は「現場の仕事を変えていければ」と意気込んでいる。
重機に乗るオペレーターは、夏は暑く、冬は寒い厳しい環境にあり、特に地方では人材の確保も課題。同社はこれらの課題解決や安全面の向上などにつなげようと、コベルコ建機(東京)の重機遠隔操作システム「K―DIVE」を導入。両社で昨年7月から検討し、今年9月から同事業所で運用している。
同事業所内に操縦席とモニター7面で構成する「コックピット」を設け、鉄鋼を切断する重機1台を無線LANで操作する。重機にカメラ6台を取り付け、前方や後方、側面、足元などの映像をリアルタイムでモニターに流し、オペレーターは室内にいながら重機が操れる。
操縦席では事業所内を見渡すカメラからの映像も流し、重機上部に取り付けた赤、黄、緑のランプで作業状況を現場の周りに伝える。コックピットの操縦系統は実機と同様で、重機の実際の傾きも検知して再現するなど、安全の確保を最重視しながら「快適な職場環境」につなげる。
今年度は導入検証の位置付けだが、実際に鉄鋼のスクラップ作業で使用。映像の映り方や操作性などを確認しており、来春から引き続き苫小牧事業所で本格運用する。将来は札幌本社などと光ファイバーケーブルで結び、「遠距離の遠隔操作」を実現し、札幌圏での人材確保や社内の安全教育などに役立てる方針だ。
20日に同事業所で報道公開した駒谷社長は、「人口が少ないエリアで(スクラップの)処理を加速させたい。これまで現場で作業着だった労働者も、オフィスでラフな格好で仕事をできるようにすることで、違った人材を採用するきっかけになる」と期待していた。



















