児童虐待 22年度上半期は112件 苫小牧市

児童虐待 22年度上半期は112件
苫小牧市
オレンジ色にライトアップされた苫小牧信用金庫本店

 苫小牧市こども相談課が2022年度上半期(4~9月)に対応した児童虐待件数(速報値)は前年度同期比22件減の112件だった。子どもへの暴言や無視、子どもの目の前で家族に暴力を振るうなどの心理的虐待と、養育怠慢(ネグレクト)が共に約4割を占めた。厚生労働省が定める児童虐待防止推進月間の11月、相談窓口を知らせるティッシュの配布やライトアップなど、苫小牧でも虐待防止への取り組みを強化する。

 全国の児童相談所と同様、虐待対応が終結した時点でカウントする方法で集計し、件数は被害に遭った子どもの人数と同数。

 市によると、今年度上半期112件のうち、心理的虐待が43件(38%)を占め、食事や衣服を適切に与えなかったり、子どもだけで長時間放置したりする養育怠慢も43件(同)、殴る蹴るなどの身体的虐待が26件(23%)だった。性的虐待はなかった。

 通報者で最も多かったのは近隣住民や知人で28件。次いで、市の他課からの通報が前年度比約2倍の24件だった。市は21年度、市民からの情報提供に対し、町内の全部署が連携して対応に当たる福祉力向上研修を行っており、同課は「庁内全体で子育て世帯を見守る意識が広まったのでは」とみている。

 近年の上半期の虐待対応件数は、19年度137件、20年度94件、21年度134件。今年度は件数が減ったものの、長期間の支援を要する保護者も少なくないという。養育力や経済力の問題で思うような子育てができないことが根底にあるとみられ、同課は「困り事を抱えた家庭が地域の中で見過ごされている可能性がある」と周囲が関心を持つことの大切さを訴える。

 市からの協力要請に応えて苫小牧信用金庫は1日、表町の本店をシンボルカラーのオレンジにライトアップする活動をスタート。市は相談窓口の電話番号を記したポケットティッシュをイオンモール苫小牧店(柳町)のサービスカウンターに置くほか、4日から市役所1階ロビーに同課職員が手作りした看板やポスターを掲示する。来庁者にオレンジ色のリボンを貼ってもらうことで、虐待撲滅の願いを広げたい考えだ。

 同課は「虐待のないまちをつくるためには、地域の温かいまなざしが不可欠。皆さんに関心を持ってもらえれば」と話している。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る