障害があるアーティストの作品世界に触れる芸術イベント「アール・ブリュット」が来年2月25日、苫小牧市文化会館で開催される。企画や準備を手掛けるのは、市民有志でつくる苫小牧の文化と福祉を考える会(石橋創代表)で、約50点の絵画作品展を初めて企画したほか、演劇や音楽ステージも予定している。
アール・ブリュットは「正規の美術教育を受けていない人による自由な表現活動」を意味するフランス語。近年は特に、独自の世界を表現する障害のあるアーティストへの注目度が高まっている。「アール・ブリュットin苫小牧2023」は「見つめる力」と題し、道内在住の作家5人の絵画を展示する。
併せてステージ発表を行い、障害を持つ仲間でつくる和太鼓チーム「さっぽろ太鼓衆 風」(札幌市)、演劇集団「ハンディキャップシアターshowtime」(同)、音楽バンドチーム「銀ノ揺らぎ」(同)の3団体が出演する。
苫小牧の文化と福祉を考える会は、障害の有無や性別、世代にかかわらず多様性を認め合う地域社会をつくろう―と2018年11月に結成。福祉現場で働く人や共生社会を目指す市民ら約10人のメンバーで構成し、19年6月には聴覚障害者と健聴者でつくるプロの人形劇団「デフ・パペットシアター・ひとみ」(川崎市)を招いて公演会を開催した。
新型コロナウイルスの影響で、その後の活動を中断していたが、アール・ブリュットの高い芸術性に着目し、今年に入ってから計画を本格化させたという。
石橋さんは「障害のある芸術家の発表機会の確保と同時に、相手をありのままに受け入れることの大切さを感じてもらうきっかけにしたい」と意気込む。さらに、「市内でも自己表現に打ち込んでいる人がきっといるはず。イベントを機に、そんな人たちの情報も集めたい」と話し、芸術活動に取り組む障害者の掘り起こしにもつなげたい考えだ。
同会は開催経費を約79万円と試算。市の文化芸術振興助成事業で対象経費の2分の1の助成が受けられるが、残りの費用確保に向け企業や団体、市民からの協賛金を募っている。石橋さんは「共生社会を考える場として、苫小牧に根付かせたい」と協力を呼び掛けている。
問い合わせは石橋さん 携帯電話080(6080)7278。電子メールtoma.bunpuku@gmail.com。
















