厚真町の上厚真小学校(圓山芳史校長)6年生17人はこのほど、社会科授業の一環で、苫小牧市静川に残る戦争遺構「綱木(つなき)トーチカ」などを見学し、戦争の恐ろしさや平和の大切さを学んだ。
児童は2班に分かれ、同町教育委員会の乾哲也学芸員(50)と奈良智法(48)学芸員の案内で見学した。
綱木トーチカは、コンクリート製の防御施設で、完全な形で残るトーチカとしては胆振東部で最大規模を誇る。内部には47ミリの大砲の発射口や弾薬庫があり、これらを見て回った。
学芸員から「兵隊さんが当時どんな気持ちだったか、目をつぶって考えてみてください」と言われると目を閉じ、当時の様子を想像していた。
敵の侵入を防ぐために造られた土塁では、当時使用していた銃を構える体験をし「今はかっこいいと言えるけど、昔ならそうは言えなかった」と話す児童がいて、戦争の恐ろしさを実感したよう。
浅井実優さん(12)は「海の方向に造られるなど工夫されたトーチカを見て、当時の人が命懸けで戦っていたことが分かった。戦争は起きてほしくない」と話していた。

















