苫小牧市は、2022年度中に策定する中心街再開発プラン「苫小牧駅周辺ビジョン」の事業スケジュール案で、旧商業施設・駅前プラザエガオビルの解体を早ければ24年度に着手する方針を示した。29日午後に市役所で開く苫小牧駅周辺ビジョン策定検討委員会(森傑座長)で説明する。解体には一部地権者の同意を必要とし、工事費用の確保も課題となるが、市は駅前再生に向けて「可能な範囲で早期解体を目指す」としている。
駅前プラザエガオは、ビル運営会社の経営破綻で14年に閉店した。その後、駅前一等地で空きビル放置が続くことを懸念した市が15年、公共的見地から土地・建物の権利を集約し、跡地利用を計画する民間事業者にビル解体を条件に無償譲渡する計画を立てた。しかし、一部地権者の理解が得られず、交渉はこう着したままだ。
一方、商業環境の変化で活力を失った駅前中心街の再生は市の懸案事項。再整備にはエガオビル解体が欠かせないため、駅前周辺ビジョンの事業スケジュール案に、23年度に整備事業計画の作成、24年度以降に事業者選定とエガオビルの解体着手を盛り込んだ。解体と跡地開発の前提条件となる一部地権者の同意を得られるか―など課題は山積しているが、市未来創造戦略室は「具体的な整備の方向性やスケジュール感を持たないと、全体的な費用も試算できず、前へ進めない。再開発に向けて地権者と交渉を続けたい」と話す。
一方、市はJR苫小牧駅南口付近に整備する施設の機能・配置の試案を取りまとめた。それによると、エガオビル跡地などにホテルと商業施設、タクシー乗り場を備えた交通広場、公園を造り、その周辺にバスターミナル機能を持つ大型立体駐車場、商業・オフィスと科学センターの複合施設、子育て支援施設を配置する。
また、自動運転バスなどの乗降拠点モビリティハブを立体駐車場1階や駅周辺に設ける構想も示した。
市は検討委員会の意見を踏まえて同ビジョンの中身を固め、まちなか再生総合プロジェクト(CAP)と連動した再開発事業を推進していくとしている。



















