白老町教育委員会と仙台藩白老元陣屋資料館は4日、町コミュニティセンターで、北海道遺産選定記念講演会を開いた。町民約30人が参加し、NPO法人北海道遺産協議会理事で北海商科大学観光産業学科教授の池ノ上真一さんの講演に耳を傾けた。
2022年度地域人材育成・活用事業の一環。仙台藩白老元陣屋が10月、同協議会から北海道遺産に選ばれたことから企画された。
池ノ上さんは「北海道遺産の価値 仙台藩白老元陣屋に期待すること」の演題で講演。北海道の「宝物」を次世代に継承する北海道遺産の選定の趣旨などについて解説した。
同遺産の価値を高めていくには「地域の思い入れや持続可能性などの視点が重要」とし、「情報や知識の共有ができる地域づくりネットワークの構築などが大切になる」と町民に訴えた。
元陣屋は1856(安政3)年、江戸幕府が北方警護を仙台藩に命じて構築され、68(慶応4)年に起きた戊辰戦争で藩士が撤退するまで12年間存続した。構築から約165年経過した今も陣屋の土塁や掘割の道内最大遺構、アカマツの歴史的景観が残り、資料館も整備されていることから「官民連携による利活用と普及啓発活動が活発」と評価されて北海道遺産に選定された。

















