苫小牧東高校の運動部が苫小牧市社会福祉協議会と連携し、高齢者宅に灯油を届けるボランティア事業を進めており、地域から感謝の声が寄せられている。
灯油運搬の取り組みは11月4日にスタートした。エレベーターがないアパートなどでは、住民が灯油の入った重いポリタンクを持ち、階段で数回にわたって運搬している。11月25日は野球部9人、アイスホッケー部4人が住吉町の市営住宅7世帯を回った。北島勝義さん(87)は「大変助かっている。今年の冬も安心して暖かく過ごせそう」と笑顔で話した。
同住宅に住む65歳以上の高齢者など全13棟415世帯の中で、社協に依頼して毎回灯油の運搬を行っている人が対象だ。燃料店と契約を結んでいる対象住民へ少しでも負担の軽減を―とスタートさせた。
ボランティア活動の反響はいい。現在は少しずつ依頼の問い合わせが増えているという。社協の千寺丸洋課長は「今後も区域を広げ、多くの高齢者が抱える問題を少しでも解決していきたい。学校の生徒たちにとってもいい体験になったのでは」と話している。
野球部の成田吏玖(2年)は「地域の方々と触れ合ういい機会で、とてもやりがいがある。これからも積極的に参加して地域に貢献していきたい」。アイスホッケー部の今井蒼海(同)は「実際に運んで灯油は重いと思った。普段から大変な思いをして過ごしている方々へ、少しでも力になりたい」と話していた。

















