苫小牧市真砂町の出光興産北海道製油所(山岸孝司所長)は7日、風力発電設備の設置を検討するため、2日から風況観測を始めたと発表した。同社が11月に公表した中期経営計画(2023~25年度)に基づく、カーボンニュートラル(CN、温室効果ガスの排出ゼロ)実現、再生可能エネルギー活用に向けた取り組み第一弾。山岸所長は「再エネ電力による合成燃料製造が目標。ゼロカーボン社会を目指す」としている。
高さ59・9メートルの風況観測塔を2日、同製油所の総合運動公園内に設置した。事業費は非公表。高さ30~59・6メートル区間の4カ所にセンサーを取り付け、10分間隔で風速や風向きなどを測定。約1年間かけてデータを収集し、事業化の可否を判断する。山岸所長は「苫小牧で風力発電設備が可能と判断すれば、再エネ電力から合成燃料につなげていく」と説明する。
同社は脱炭素社会を実現する過程で、化石燃料需要が減ることを見越し、新エネの社会実装などを進めている。既存製油所もCNと地域に貢献する「CNXセンター化構想」を打ち出してきた。11月16日公表の中期経営計画で、道製油所は▽再エネを活用した水素製造▽CCUS(二酸化炭素=CO2=を回収、有効利用、貯留する技術)によるCO2資源化▽合成燃料の製造―の実証を進めることを明記した。
山岸所長は風況観測開始を「ゼロカーボン北海道に貢献すべく取り組みの第一歩。化石燃料を享受している社会構成とは全く違うことにチャレンジしようとしている」と強調。道や市、近隣企業との連携を挙げ「合成燃料製造は膨大な電力が必要。道内には太陽光発電、風力などたくさんの再エネがある。(出光)1社だけでは力が及ばず、たくさんの方と共に取り組みたい」と意気込む。
















