苫小牧市のシンボル樽前山。10月に初冠雪が観測されて以来、山肌はすっかり白くなった。まちも雪景色になれば、雪はねシーズンの到来となる。
そこで活躍するのは、シャベルやスコップ。似ている二つは日本産業規格(JIS)で明確に規格化されている。すくう部分を見て、柄に近い側に足を掛ける肩があればシャベル、なければ(なで肩)スコップだ。前者は掘る、後者はすくうのに適した道具と考えられる。
ただ、実際は大きさで分けられ、分け方も地域で違うよう。東日本では片手で扱える小型の物をシャベル、柄や持ち手のある大型の物をスコップとされるが、西日本では大型をシャベル、小型をスコップと呼んでいる。編集局には出身の違う記者が多いので、先日は「あなたの雪はね道具の呼び方は?」と話題に。西だ、東だとわいわいした末、「雪はねの話をする時は道具の呼び方で混乱を来さないように注意しよう」となった。
話をしていて気になったのが青森県発祥の芸能「津軽すこっぷ三味線」。西日本で披露する際、説明に苦労することはないのか。家元の舘岡屏風山さん(61)=青森県五所川原市=に聞いてみた。すると「今では世界大会が開かれるほど知られる芸能。説明は要りません。もしシャベルを使って披露しても、すこっぷ三味線と言われるぐらいですよ」と大笑いされた。さすがスコップ。記者の余計な心配を軽々とすくい取った。(林)









