苫小牧市は、人口減少時代に対応したまちをつくる「立地適正化計画」の素案について、来年1月に3カ所で住民説明会を開く予定だ。素案では、行政や商業機能などを集めた中心部の「都市機能誘導区域」と、4カ所の生活拠点を軸とした「居住誘導区域」に大きく色分けし、交通網でつなぐ都市構造とした。市は既に一部町内会への個別説明も始めており、今後計画案を固め、来年3月の策定を目指している。
同計画は、市の第2次都市計画マスタープラン(2019~38年度)を補完し、おおむね20年先を見据えたまちづくりの指針。人口減で40年度に14万人台になると推定され、高齢化も進む中で、住民サービスの持続的提供を可能にする都市の姿を明らかにする。
素案によると、中心部の製紙工場や苫小牧港周辺、明野地区の軽工業・企業団地など一部を除く、市街地のほぼ全体を居住誘導区域(面積3560ヘクタール)に設定。スーパーやクリニックなど日常の利便施設が立地する明徳町、日新町、三光町、沼ノ端の各地区を「生活拠点」とし、拠点からおおむね徒歩800メートル圏に居住エリアを形づくる。各所のJR駅やバス停も徒歩圏内とし、高齢でマイカーを手放しても、歩いて暮らせるまちづくりを進める。
一方、錦岡の一部や樽前、植苗など主に郊外を「一般居住区域」とし、将来的に居住誘導区域への緩やかな誘導を図りながら都市のコンパクト化を目指す。
表町や旭町など中心部エリアは都市機能誘導区域(都市拠点)とし、大型の商業施設や病院、市役所、文化施設、子育て支援施設など主要な都市機能を配置。中心市街地の位置付けを明確にする。都市機能誘導区域と東西4カ所の生活拠点は国道、道道の幹線道路や公共交通でつなぐ交通ネットワークを形成するとした。
計画の基本方針は▽子育て世代が住み続けたい便利なまち▽高齢者が快適に住み続けられるまち▽若者世代が住みたいまち―の三つを設定。人口が減っても快適な生活環境を持続的に提供していく「コンパクトシティー・プラス・ネットワーク」をテーマとした。
市は今月5日以降、居住誘導区域と一般居住区域にまたがる町内会などに出向いたり、資料を郵送したりして素案の個別説明を開始した。市まちづくり推進課の担当者は「一般居住区域でも住み続けられることを市民に説明していきたい」とする。年明けの住民説明会を経て、2月には計画案に対するパブリックコメント(意見公募)も予定している。
国土交通省は持続的な都市経営を可能にするコンパクトシティー化を市町村に促しており、立地適正化計画を作った自治体に補助金など支援制度を設けている。
















