苫小牧市の一部地域で行われている家庭ごみの戸別収集モデル事業について、全市への拡大が一時凍結され2年以上が経過した。不適正排出が減る効果の一方、コスト増や作業員不足が課題となり、市は2020年11月から拡大を停止している。市民からは中止と継続の双方を求める意見があり、市は23年度に方向性を決める方針だ。
市ゼロごみ推進課によると、モデル事業は16年7月スタート。14地区の約3000戸を対象とし、住民が収集日に自宅前の容器などにごみを入れ、収集車が1軒ずつ回って回収する。
利用者からは、高齢者などのごみ出し負担の軽減やごみ減量の意識が高まるなど好評の声がある一方、収集車の作業員確保が最大の課題となっている。対象の2地区で、隣り合う住宅2軒のごみをまとめたり、収集日にごみの有無を示す札を取り付けるなど作業軽減に取り組んでいるが、大幅な改善にはつながっていないという。
費用も年間約5000万円(推定)掛かり、ステーション収集の約3000万円(同)に比べて7割ほど高い。戸別収集を含めた21年度のごみ収集経費は6億5132万円に上っている。
戸別収集は市議会でも取り上げられ、6日の定例会一般質問では中止を含め市の方針をただす意見が出された。岩倉博文市長は「高齢化率が高くなる中、戸別収集は市民サービスの観点から大変重要な取り組み。場合によっては他の経費を削ってでもチャレンジしたい」と述べ、全市拡大を推進する姿勢に変わりがないことを示した。
モデル地区の宮の森町内会では戸別収集でごみの散乱やカラスの姿が減ったといい、田中敏文会長は「高齢者の負担が減り、ごみ排出のマナーも上がった。戸別収集を続けてほしい」と話している。
















