広域連携がキーワード 巨大地震の道部会減災案に苫小牧市

広域連携がキーワード
巨大地震の道部会減災案に苫小牧市

 道の作業部会が26日に公表した日本海溝・千島海溝沿いを震源とする巨大地震の減災計画案。道内で最大14万9000人とされる津波の死者数を今後10年間で8割減らす目標を掲げ、ハード、ソフト両面の具体策が示された。苫小牧市も計画案を踏まえ、独自の対策を練る方針だが甚大な被害想定だけに、市危機管理室は「広域連携がキーワードになる」と、道の積極的な関わりに期待する。

 各自治体や地域に、防災対策の検討を促す狙いもある計画案。市は今年度内の津波ハザードマップ改訂に向けた作業を加速させているが昨年7月に道が公表した津波浸水想定によると、従来の対策では避難が困難な地域が発生する。このため、既存の公共施設や民間施設の中から津波避難ビルを追加選定することを検討しているが、到達が見込まれる津波の高度よりも高い施設がない地域もあり、避難施設の整備が課題となっている。

 費用面が最大のネックとなる中、市は国の津波対策の特別強化地域の一つに指定され、国の補助率が手厚くなった。計画案でもハード整備の必要性が強調されたが、市危機管理室は「整備費用は莫大で、国の補助だけでは厳しい」と指摘。道も独自の補助を検討する考えで、市はその動向を注視する。

 計画案は、防災教育や厳冬期の避難訓練といったソフト面の対策にも言及。道が7月に示した被害想定では市内だけで犠牲者が最大約4万人、さらに今回示された避難者は最大約9万7000人と試算され、同室は「この人数に対応するには、広域連携の視点が欠かせない」と訴える。

 「備蓄品一つを取っても人数分を確保し、保管先を決め、災害時に運ぶ手段を手配する作業は、自治体単独ではカバーし切れない」とし「道や胆振総合振興局が今後、どう関わるのかを見極めながら、市の減災対策を考えたい」と話している。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る