いつもと同じ時間に起床し、同じようにテレビのスイッチを入れたが、何が映っているのか理解できない。わが家の阪神淡路大震災はそんなふうに始まった。画像は激しい揺れで倒壊した高架の高速道路だった。1995年1月17日早朝の大地震から、間もなく満28年になる。
改めて「理科年表」などを開く。地震発生時刻は午前5時46分。死者が6400人以上と多かったのは住宅の倒壊や早朝の大きな揺れのため火災が多く、救助に時間を要したためだという。地震と火山の国とは習っていたが、被害をカラー画像、音声付きで長時間目撃したのは、この時が初めてだったかもしれない。
阪神淡路大震災の後には2011年3月11日、2万人弱が犠牲になった東日本大震災があり、今度は津波の恐ろしさと原子力発電所の危険も目撃した。今は大地震発生後の1週間程度、大きな後発地震に備える「北海道・三陸沖後発地震注意情報」への対処が新しい課題とか。
阪神淡路大震災の時、当時の勤務地だった千歳市で、神戸市出身の知人を支援するためトイレットペーパーなどの買い出しに走り回り、運搬用の登山用具を用意したことを思い出す。自分の身辺の備えの遅さや不十分さを反省しながら、28年という時の流れの速さに驚く。(水)









